小田和正とさだまさし


 先日TBSで放送された「クリスマスの約束」という音楽番組を録画してあったので、見ました。番組欄に「さだまさし」という文字があったから一応撮っておこうと思っただけだったのですが、結論としては撮って良かった、観てよかったと思う番組でした。


 私は小田和正という名前は聞いたことはあるけどどんな人だかよく知らないし、オフコースだと言われて「Of course」だと思ってたくらいだし、代表曲だと思われる「さよなら」にしても知ってる歌詞は「さよなら、さよなら、さよならぅぅうぅー、わーーーわーーーーわーーーーー」というものだし(コーラスの印象のほうが強い)だというくらい歌謡曲業界知らずですので、もちろん「小田和正が歌っている」というのを意識して聴くのは初めてなのですが、ハイトーンが素敵ですねぇ。MCであんなにだみ声でしゃべっているおっちゃん60歳が歌い出すとあんな声になるなんて、不思議です。


 番組のほうで歌われた曲は、
秋桜(おだ)
・woh woh(さだメイン)
・たとえば(おださだ)
の3つ。


 秋桜はおだのピアノ弾き語り(バックバンド有)、しんみりと格好良いアレンジにまとめられていて、おもわずぐっとくる演奏でした。私はコード進行とかは殆どわからないのですが身近のコードプレーヤに言わせると「いやらしい程、5度を使っていない(数回、一瞬だけ移行したらし)」とのことで、盛り上げまいとする抑制の効いたコードで聴かせようとする意図なのかもしれないなと思いました。
 あと何カ所か歌詞をぶつぎりにしてリピートするなどの編集というか編曲が加えられていて、たいていこういうのを聴いたときには「オリジナルに対する変な変更」と不愉快な気分になるものですが、おだの編曲は絶妙な上に絶妙で、その上更に絶妙で、全然イヤな感じがしないどころか「えっ!?」と思う間もなく「はっ!?」とさせられる感じでした。「ここで切るかぁ」と唸らせられるという感じと言ったらいいでしょうか。


 さだ登場でおださんの持ち曲(らしい<私は知らないので)の woh woh。さださんが他の人の曲を、自分のあの音域いっぱい使って歌うなんて初めて見ました。小田さんってこういう声の人だったんですね、、今更ですが(^^;)。 おだファンらしき方の日記でも「さださんうまかったー」的な声もいくつか見られ、さだファン側(笑)としてはほっとした気分です。


 そしてメイン曲「たとえば」。今回2人で作ったオリジナル曲だそうです。一回目普通に良い曲だなーと思い、何度か聴いていると細かい部分が見えてくる、そんな曲でした。
最初さだが歌い、サビ(Bメロ)でさだとおだが同じ旋律を歌う。そこにはシンプルな打楽器(マラカスみたいに振ると音が出る系のやつ)が入るだけで一切の楽器演奏がない。
おださだ2人で同じ旋律を歌う(ハモりではない!)ことにも最初ぐっと来たが、ここに伴奏が一切ないことに気づいて戦慄が走りました。こういう編曲やっちゃえるんだ!この人!驚きました。
 お気に入りの曲になりそうです。


 そんなわけで年末年始はテレビではさだ三昧になりそうな感じですが、年末を締めくくるのに相応しい歌を聴かせてもらえたなぁと感じました。
 あとは紅白/年の初め/あと3日頃にやるなんかよくわからない番組、、ですね。