ダメマンションを買ってはいけない


 たいていこの手の「○○はダメ!」的な本には、私は見向きもしません。今回珍しくこの本を読んでみようと思ったのは、マンションを買おうと思っているからではなく、とある場所で著者さんとお会いする機会があったから。殆どお話しはできませんでしたが、ちょっとはにかむようなご様子に、単なる煽り本ではないだろうという期待を感じさせられました。
 実際読んでみると、巷によくある「○○はダメ」「○○はヤメとけ」「○○なんて所詮その程度」と悪いところを挙げて溜飲を下げているだけの「愚痴本」とは違うな、という印象を受けました。 生々しい話ではありますが、現実を直視することをまっとうに読者に勧め、マンション提供側の「マーケティング戦略」に欺されずに自分の本当に欲しいものを選ぶ目を養うことを勧めている本だと思います。
 日本語がちょっとラフに過ぎるなぁと感じる部分が多かったものの、それはそれで著者が話しかけてくれるような体温を感じる効果があって、よいのかもしれません(でも私は「しっかりした」日本語で書かれた本のほうが好きですが)。


 (私は予定はありませんが)マンションを買うことを検討している方で、現実を見つめたい、つまり損をしたくない方は一読の価値がある情報が満載の本だと思います。


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