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2009年のN響の第九が良かった件

music

 ここ2週間ほど、フルトベングラーバイロイト1951の第九を、ヘビロテで聴いています。iTunes で音源を手に入れて、数年ぶりに再会したこの音。アバタもエクボ状態で、ずれずれだし音もはずすしなのに、ぐっと来るものがあってとにかく好きな演奏です。
 そんな1951年バイロイトが絶対的な第九の演奏であると感じている私にとって、毎年のN響の演奏会はテレビでも放送することだし時間があれば聴いておくか、という程度のものでした。上手なんだけど取り立ててぐっとくる事もまずないし。


 そんな気持ちで見始めた本日放送のN響第九。指揮はクルト・マズア
冒頭から、なんか緊張感があり、「何かが違う?」「N響数年見てないうちにキャラが変わった?」などと思いました。2楽章ではトランペットが「無難でない」演奏をしていて、何というかよく言うところの「吹っ切れた」みたいな印象を受けました。 3楽章、速い!思わず声を出してしまいました。実は開始前にも「3楽章をゆっくり聴かせられるのはフルトベングラーだけ。N響にはじらさぬテンポでやってほしい」なんて語っていたので、我が意を得たりの演奏と言えます。
 4楽章に入っても緊張感を失わず、良い演奏。ビオラへのオブリガードでは2番ファゴットを加えるバージョン。絶妙な音の解け合いが素敵でした。惜しむらくは最後の2小節でブレーキをかけてしまったこと。scho"ner Go"tterfunken Go"tterfunken! と神々を称え Prestissimo で気持ちが最高に昂揚したところでふと正気に引き戻されてしまったような衝撃。思わず「あーーーっ。。。。ブレーキかけちゃった。。。」と呟いてしまったほどです(呟くと言っても、twitterじゃなくて、リアルつぶやきです)。


 でも、全体としてN響とは思えないいい演奏でした。迫力があった。
Webで検索してみたら、どうやら22日の演奏では3楽章でマズアが止めたとか。そのブログの方の見解では、コンマスら一部の反乱(本番だけ指揮者の指示と違う演奏をするのは、まぁよくあることです。音は出しちゃったもん勝ちですから(笑))にマズアがOKを出さなかった。指示と違うゆっくりのテンポで演奏したのを、一旦止めてでもマズアのテンポで演奏させ直した、ということのようです。 通常演奏者は「なんだかんだ言っても、音を出したもん勝ち」と思っていますが、こうやって止める指揮者だとわかると、やはり怖いですね(笑)。


 ファゴットのトップは上総さんがやっていました。調べて見たら今は酒席首席をつとめられているようです。2001年頃に「見たことのない若いもんが、岡崎さんを従えて春祭のトップを吹いていた」と仲間内で話題になって以来、なんとなく心に残っていた方なのですが、その後も大躍進されていて嬉しく思いました。



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