今月読んでおきたいデータベース(MySQL)関連新刊

 今月(2010年6月)には、MySQLSQL 一般に関する注目の書籍が2冊、刊行されます。
ひとつは、MySQLのエキスパート向けに運用や構築の際に役立つノウハウを満載した本。もうひとつが、初心者がSQLを学ぶ助けとなるであろう本です。

●エキスパートのためのMySQL[運用+管理]トラブルシューティングガイド(6月12日発売予定)

エキスパートのためのMySQL[運用+管理]トラブルシューティングガイド

エキスパートのためのMySQL[運用+管理]トラブルシューティングガイド


 ブログ「漢のコンピュータ道」(http://nippondanji.blogspot.com/)の @nippondanji 氏こと奥野幹也氏が執筆した本です。500ページを越える厚さの中に、膨大な「MySQLを使っていく際にぶち当たりがちな壁&MySQLをより深く知る方法」が丁寧に解説されています。
 文字化けの話、エラーコードをちゃんと見ようという話などの基本的な話から、DTraceを使った追跡の方法、ySQLの様々な状態や情報の確認方法、クラッシュリカバリのしくみ、レプリケーションの話など深い話を濃く、しかしわかりやすく書かれている本だと思います。


 とかく、本でもその他の製品でも「あんた、ほんとはコレ好きじゃないでしょ?」と思ってしまう、寂しいモノが増えてきている中で、この本からは、MySQLを(というかおそらく本当は「オープンソースを」だと思いますが(笑))好きで好きでたまらない著者が、愛情を持って説明していることが伝わってきます。MySQLをちゃんと使いたい人には必須の本となることは間違いないでしょう。



僭越ながら、本書に「推薦の言葉」を寄せさせていただきました。
そして、奥野さんの第1号のサインを頂戴しました\(^o^)/

 これからだんだん、サインも形を変えていくものと推測します(笑)。

●ゼロからはじめるデータベース操作 SQL (6月29日発売予定)

CD付 SQL ゼロからはじめるデータベース操作 (プログラミング学習シリーズ)

CD付 SQL ゼロからはじめるデータベース操作 (プログラミング学習シリーズ)


 ミックさんと言えば『達人に学ぶ SQL徹底指南書』(http://amzn.to/c5CZeO)で、SQLの奥深さを伝えてくれることで名前を知っている方も多いと思います。
 先日も ClubDB2 という勉強会で先日も登壇され、SQLの神髄(のサワリ)を聞かせてくださいました。(その時の日記>http://d.hatena.ne.jp/sakaik/20100528/p1
 case文を駆使したSQL(「トリッキーな」と呼ぶとおしかりを受けそうですが、なかなか普段ぱっと出てこない記法も多くあります)や、内部結合の奥深さ、デイトやセルコなどを読み込んだ確かな知識に裏打ちされた自信。 そんな「スゴい」SQL使い(というかDBMS使い)のミックさんが新たに書き起こしたのが、なんと、初心者向けの本。
 私もまだ内容を全然見ていないのですが、「達人から学ぶ基礎とコツ」というオビの文句も表している通り、これから始める人にも、あるいはSQLを触り始めて行き詰まっている人にも、「SQLを使うために知っておくと良い本質」を語ってくれる本だろうと推測しています。


 また改めて実本入手後に日記で紹介したいと思いますが、今月発売予定の注目の1冊として紹介しました。


追記(2010/06/13): ミックさんご自身の日記でも本書を紹介されていました。
 http://d.hatena.ne.jp/mickmack/20100613/1276397891
 「私は達人と呼ばれることに対して、否定したことはない」(要約(笑))という言葉に、改めて惚れました。
 日記を拝見した印象だと、「入門といいつつ、気づいたらすごい話にも足を踏み入れていて(読者がちゃんとついて行ければ)SQLのプロフェッショナルと自称しても恥ずかしくないレベルになれる本」だと、期待を強めました。発売が楽しみです。

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