日本MySQLユーザ会会2013.03開催しました

 超久々となる「日本MySQLユーザ会会」が開催されました。今回は飲食付きのアレではなく、お話を聞く系の形式です。
http://atnd.org/events/37387


 記憶だけで記録を書いてみる。

平塚さんの、MySQL5.6を速くするトライのお話

 Oracle ACE になった平塚さんの話で会はスタート。「日本人としては 18人目のOracle ACE。18なので真のエース!」というのは、我ながら気に入ったネタw。
 チューニガソンで、6種類くらいのクエリを速くしていく挑戦のお話。5.6にしたら遅くなったとか、実はパラメタ値で設定されるメモリ割り当てのデフォルトが馬鹿小さくなっていたとか、そんな話から始まって、オプティマイザの実行プランを見ながら問題を解決していく過程、実行計画で行数の見積もりがおかしいことから内部での「超割り切りの行数見積もり」のコードにたどり着いたこと、Optimizer Trace が(出力多いので見るの大変だけど)情報がたくさん得られることなどのお話をしてくださいました。
 あとで来場の方から「コスい、という言葉を久々に聞いた」という話を聞き、大事なキーワードを聞き逃した自分を恥じ入ったものでした。SH2さん、いつコスいなんて言ったんだろう。。
 資料は月曜(3/18)に公開予定だそうです。


yoku ts. さんの、サーバだけじゃないMySQL5.6の話

 ここ数十ヶ月、MySQLユーザ会のメーリングリストでも、質問に対して丁寧な回答を頻繁にされている、yoku ts. さんのお話。
 MySQL 5.6 の話題というと、サーバー(mysqld)に関する話題が中心となりがちですが、周辺ツールも色々変わっています。mysql_install_db の充実とか、そのほか bin/ の下にもいろいろ。私も今まで知らず、でも使い出がありそうだなと思ったのが、mysql_config_editor。my.cnfを暗号化して使えるもの、、、という理解でいいのかな。違うかもしれないので、そのあたりも含めて調べてみようと思います。
 それにしても、さすが、よく調べているなぁと思いました。刺激いただきました!
 資料は、http://www.slideshare.net/yoku0825/mysql-clients

LT風:木村さんの c_s のお話。

 要約すると、コンサル募集、だそうです。オラクル社のMySQLの。
色々対応中だったため、内容についてあまり聞けなかったのですが、i_s(INFORMATION_SCHEMA) や p_s(PERFORMANCE_SCHEMA)についてお話をしてくださいました。その流れでの c_s ということで。
 じゃんけん大会で、ご著書を提供され、勝ち残った和歌山から来た方に手渡されました。

LT風:梶山さんの コンサル募集のお話。

 要約すると、コンサル募集だそうです。オラクル社のMySQLの。
一応本題は、9月にサンフランシスコで開催される予定の MySQL Connect というイベントに行こうぜ!のお誘いでした。4月中旬頃(日付失念)までスピーカーの募集(CFP)をしているよ。登壇しようぜ! 

奥野さんの、MySQL 5.6 最新情報

 プロプラなディスプレイドライバがうまく動作せずに、なかなかプロジェクタに画像が出ず焦りました。他の方のPCを借りて、プレゼンシートは投影できたものの、用意してきたデモ環境は使えず。その場で、環境作成からデモをすることに。デモ自体は、「5.6の新機能紹介」というよりはむしろ「mysql sandbox 紹介」という風になってはしまいましたが、目の前で繰り広げられる、台本なしの操作、次々に出てくる想定外のエラーに、こともなげに対応していく鮮やかなワザなどに、見とれました。名前は聞いたことがあったけど「まぁホンモノ入れればいいんだし」と今まで相手にしなかった mysql sandbox。なるほど、こうやってちょっと動かしてみたい時などに便利なのですね。俄然興味がわいてきました。奥野さんの (結果としての)mysql sandbox のデモに感謝です。
 今日お話するつもりだった内容は、奥野さんのブログや、デモそのものの動画は youtube などで見せていただけるそうです。

木下さん

 事前の案内にはありませんでしたが、InnoDB 開発チームにJOINされた木下さんが来ていたので、急遽登壇いただきました。(ある意味、奥野さんの環境トラブルのおかげでたっぷり時間が取れたので、結果オーライということで!)
 寡黙な紳士である木下さんなので、インタビューしたほうがいいかな、と思っていたのですが、どうしてどうして。いっぱいいっぱい独演してくださいました。(運営的な意味で)全部をじっくりは聞けなかったのですが、聞きながら、木下さんがMySQLをさわり始めた頃、「(ソースの)ここをいじるとスケールするようになるんですよ」「速度が出ないから、この部分だけアセンブラで書いた!」などと嬉しそうに話していたことを思い出しました。今や、InnoDBを(つまりMySQLを)背負って立つひとりだと思います。そんな人から、日本語で、話を聞けることを幸せに思います。

運営とか

 そういや私、自己紹介していなかったな、と気づいたのが翌朝起きてから(笑)。あいつ誰だろうと思っていた人もいるかもしれませんが、司会進行役をしていたのは、わたくし、ユーザ会副代表の坂井でございます。
 会の最後にも紹介しましたが、今回のイベントは、浜松で開催された OSC(オープンソースカンファレンス)に参加した時に、梶山さんの提案で開催を決定しました。会場の手配はもちろん、講演者の選定、調整、依頼など、開催に至るまでの諸々を一手に引き受けてくれたのが梶山さんです。
 司会進行役という役割上、私のほうが会場では目立っていたかと思いますが、今回、こんなに濃い話をたくさん、楽しく聞くことができたのは、梶山さんのご尽力あってのものと、お礼かたがた改めて紹介させていただきたいと思います。


 そして、当日登壇くださったみなさま、わくわくするお話をありがとうございました。
来場くださったみなさま。参加してくださる人あってのイベントです。金曜夜にもかかわらず、参加いただきありがとうございました!

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