伊能忠敬記念館@さわら に行ってきた

 8月のとある日*1、一日結構自由になる日ができたので、千葉県は さわら にあります「伊能忠敬記念館」へと足を運んでみました。

伊能忠敬記念館:香取市ウェブサイト:香取市観光サイト

 MySQL 8.0 でGIS機能に本気を出したように見えたことをきっかけとして、位置を特定する方法、そして位置の集合体である地図や測量が気になってしまい、今回の訪問と相成った次第。県内にあるので比較的行きやすいだろうと思いながらも、なかなか機会のなかった伊能忠敬記念館。行こうと思って調べたら、念頭にあったものよりも少し遠かったです。というのも、、えぇと佐原のみなさんすいません、佐倉のあたりだと思い込んでいたのです。なんとなく「さ○ら だったよなぁ」くらいの記憶で。でも今回ちゃんと覚えた!
 我孫子からは車で1時間強。まぁ1時間半見ておくとゆとりを持てます。

 駐車場に車を停めて記念館に向かうと、まず一等水準点がお出迎え。あっ、忠敬先生がお出迎えというべきところでしょうか。でも私の目には、こちらしか目に入りません。ほら、マチナカ歩いていて飲食店がたくさんあってもラーメン屋さんしか目に入らないじゃないですか。あれみたいなものだと思います。ちなみにこの水準点、平成14年に移設されてきたものなので、それほど歴史的なすごさがあるわけではないです。あと、一等三角点(約40kmごと)と異なり、一等水準点はたくさん(約2kmごと)ありますので、まぁそういうものです。
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 忠敬記念館入り口。500円を払って入館します。
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 展示場内は写真撮影禁止なのは残念でした。いろいろ思い出に撮って持ち帰りたい物があったのですが。
なのでここからしばらくは、言葉のみで。

 展示場は、大きめの空間がひとつと、小部屋がひとつ。天井は結構高くて、大きな地図が壁に掛けてあるのを見ることができました。どれがホンモノでどれがレプリカなのかがよくわからなかったので、「二分の一に縮尺しています」的な説明があるものを除いてぜんぶホンモノだと思って眺めてきましたが、とにかく素晴らしい。展示は「歴史・背景」「道具」「成果」の3つに大きく分けられると言ってよいかと思います。
 最初に私の目を惹いたのは、忠敬が家から職場までの距離を測った図。何度も角を曲がりながらそれぞれの距離を計測し、その直線距離を求めた、あれです。想像していた以上に細かく曲がりくねった道のりで、かつ、繊細に書き入れられた文字を眺めながら、思わずため息が漏れました。職場から離れた方角に向かってもうひとつのループを描いており、それが補正なのかなと妄想したりして。たぶん、この1枚の前で5分くらい滞在(笑)。

 実物を目にする利点は、その大きさや質感を感じられること。道具にしても成果地図にしても、かなり大きく、かなり繊細。何枚にも分かれた地図のつなぎ部分の工夫も面白い。割り印のようなコンパスローズ柄が合うようにつなげるのですが、必ずしも縦方向だけ、横方向だけ、ではなく、紙にスリットを入れることで少し重ね合わせて縦横で合致させられるように工夫してあるのです。
 半円方位盤やわんか羅針などは、方位磁石で北をとりながら、スリットを覗いて遠点の方角を読み取るものなのですが、このスリットの感覚などは、実物を見ることでようやくイメージが自分の中にしっかりできると言って良いでしょう。

 そんなこんなで、決して広い記念館ではないのですが、見学時間は通常20分~30分程度と言われている中で、たっぷり1時間以上かけて見学してきました。とにかく、興奮しっぱなしです。

 記念館を出て少しのところに、伊能忠敬が育った家があります。
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 敷地内の建物。これが以前は記念館だったらしく、少し前までまだ看板がかかっていたそうなのですが、さすがに2018年。もう看板は外されていました。
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 その後は、せっかく来たので、さわらの町歩きをしばらく。ゆったりしたとても良い雰囲気の町でした。こちらについては別日記のほうにまた書きたいと思います。
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*1:と言いつつ、この日記の便宜上の日付がその「とある日」だったりしますが