21.不思議な気持ち

 いまこれを書いているのは 6月20日です。帰国後ほぼ一ヶ月が経とうとしているところ。もう1ヶ月が経ってしまうのかという気持ちと、おおむかしのような気がするのにまだ1ヶ月前の今頃は米国に居たのかという思いが入り交じっています。
 大きなイベント(当社比)の後にはよく感じる気持ちですけどね。それでも毎回不思議。


 特に今回信じられないのが、「私がアメリカに行くなんて」ということです。
英語がキライでダメで、でも英語を理解できることに対する何かの憧れはあった。英語でお話できたらいいなとは思うし、文書も読めた方が絶対に仕事でも有利。メールだってやりとりできる。 シリコンバレーはすごい、って行った人はみんな言っている。IT業界に身を置く者として一度はこの目で見て空気を吸ってこないといけない(その結果自分は「すごい」とオモ罠カットしても。)と思っていました。


 幾度となく挑戦してはやっぱりダメだとすぐに判明してしまう英語学習。いつかその藻掻く時間自体が勿体ないようにも感じるようになり、「私には英語不要」「うちの規模なら世界に出なくても日本相手だけで十分やっていける」などと言うようになっていました。もちろん多分の照れ隠しと心理学で言う「合理化」の気持ちも含めて。


 直接のきっかけになったのは、昨年9月に日本で開催された MySQLカンファレンスでした。やはり第一線の話題は英語が中心になってしまうことを実感しました。私が英語が苦手なのを知っていながらいろいろな人を紹介してくれた人がいて、また、私が苦手なのを知って適宜通訳をしてくれた人がいました。会話が楽しかった。直接お話しできるようになりたいと思った。このとき初めて「こういうときに使うために英語って身につけておくんだ・・・」というのを実感したのかもしれません。何かスイッチが入りました。
 このときの特におふたりには、とても感謝をしています。


 そして何よりも今回の米国行きが現実になるにあたって、1年近く「こんどは一緒に行きましょうよ!」と誘ってくださったアシアルの田中さん。何度も言われているうちに「行けたらいいなー」から「行ってみようかな」「行ってみたい」「行く!」へと、だんだん「その気度」が上がっていきました。 今回の旅程についても何から何までお世話になりました。本当にどうもありがとうございました!
 帰ってきてまだ1ヶ月なのに、また行きたくなっちゃったなぁ。タコスとIN-N-OUT食べたいし。 私自身は今回あちらに行って何かを置いてくるというよりも、あちらでいろんな刺激をもらって帰ってきました。 次回はIT業界人として語れる「何か」を持って行けたらいいなぁと思っています。


 もし来年春までにカンファレンスの英語を聞きとれる自信がつけば、サンタクララで開催される MySQL カンファレンスにも行ってみたいなぁなんて(1年前には考えもしなかったことを)思うようにもなっています。
 英語力、生活習慣等の不安もあって、今すぐにでもシリコンバレーに行って仕事したい!と言い切ることはできないのですが、でも、今回の初米国訪問で何かが変わったのは確かです。



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