ClubDB2#131ワトソン!ワトソン!ワトソン!

 第131回ClubDB2は、クイズ番組「ジョパディ!」で勝った、あのワトソンさんが登壇!・・・・ではなく、、その開発に日本人として参画した2人のうちのひとりである金山さんが登壇。
 最先端の話題であることと、会場からの質問などにも軽妙に答える金山さんの場運びのうまさで、あっという間の2時間でした。




 ディープブルー(チェス名人に勝ったやつ)は今見ると、歴史的な出来事だったということは誰もが知っています。ワトソンは、あまりにも「今」の出来事すぎて、「すごいけど評価がわからない」というのが正直なところだと思いますが、おそらくディープブルーと同様、この分野での「歴史的」出来事であったと、将来評価されるものなのでしょう。その最先端のプロジェクトに携わった人から直接お話を伺えるのですから、興奮しないわけがありません。


 「ジョパディ!」自体のルールや特徴の説明から始まり、これらの問題に解答するために必要な技術的課題、目標へ向かっての達成度の管理など、生々しいお話をたくさん聞かせていただきました。
 単純な「検索」ではなく、ある程度の意味を持った「解釈」の難しさは感じていましたが、ワトソンの、候補語の洗い出し→それぞれの確からしさを検証→最終確認(問題文への適合度合いの確認)などの手順を経て、自信度とともに解答を出す流れの、基本構造のシンプルさにうっとりしました。やはり良いものの根底にあるのは美しさだなと再認識した次第です。
 あと、当然といえば当然のことながらも、なかなか私の経験してきた現場ではこの初志を貫徹できないのが「(データの加工などで)人力での作業ではなく、ルールのみを定めてあとは自動化する」ということ。そうしないと再現性がなくなってしまいますからね。一般化、または本質をつかむ技術と言っても良いかもしれません。


 このWatson、英語専用に最適化されたシステムなのかな、と思ったら、辞書(のような部分)を各言語用に構築することで、様々な言語に対応できるようなアーキテクチャになっているそうです。一覧表を見せていただきましたが、各機能がコンポーネントとして分離されているので(「モジュール」と言っていたかな)、差し替えもできそうに見えました。ちなみに、これらの一つ一つが他のシステムへも応用可能なので(逆に他で開発されたものを流用してきたものも少なくない)、ワトソンという威信をかけたプロジェクトにより、これらの中には、劇的に進化したものもあるのかもしれませんね。


 こんな感じで、今回も DB2 についての理解が一層深まった ClubDB2でした(ぇ)。


 いつもどおりセミナーのあとは懇親会。金山さんにもご参加いただいて、さらにざっくばらんに、たくさんのお話を聞かせていただきました。
 実はセミナー後半から体調の悪さを自覚するようになり、セミナー修了後から懇親会、帰宅までぼーっとした感じだったのですが、どうやら軽い貧血を起こしていたようです(帰宅後に横になってみたら、少しラクになった)。きっと、それだけ興奮していたのでしょうね(笑)。金山さん、そして金山さんの会を実現してくださった ClubDB2 のスタッフのみなさま、どうもありがとうございました。

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