TiDB User Day 2022に参加してきた話

 開催から2週間近くが経ってしまいましたが、「TiDB User Day」が開催され、参加してきました。非常に有意義かつ楽しい時間だったので、日記にしたためておきたいと思います。なお、当方、分散DBについてはまだよく分かっていないので、技術的な詳しい内容は書きません。「感想文」または「日記」としてご覧いただければと思います。


 当日の模様については、以下のリンク先に動画および講演資料が公開されているので、私の日記なんかよりもこちらを参考にしてください。
pingcap.co.jp



 さて、今回の TiDB User Day 2002。私にとって2つの視点で、興奮する時間となりました。それぞれ書きます。

久々のオフラインで楽しかった

 小学生の作文みたいなタイトルですが、正直な心境も、小学生のように純粋にただただ楽しい空間に身を置くことができた喜びから出た言葉です。
この2年間、一切参加することができなかった「オフライン会場」でのセミナー参加。 待ち焦がれたこの時間。 この日記を書いている時点では第七波が急激に進行中でもうオフライン開催できる状況でなく、結果としてまさにギリギリの開催タイミングとなりました。
 会場内で聞こえてくる検証状況の会話、疑問点を述べる人とそれに対して自分の知っている知識を披露する会話。各自が試した結果の情報を交換しあう会話。それらが会場のあちらこちらで同時多発で繰り広げられる空間。私自身はまだ検証もしておらず、どちらかというとアウェー気味な中にポツンと居りましたが、この空間の中に居られるだけで、言いようのない幸せを感じました。 やっぱり私はオフラインの会合が好きです。 久々の感覚に「これだよ!これ!!!!」と何度も心の中で叫んでおりました。
 2年間ほど、オンラインでこの雰囲気を作れないかと模索してきたけど、やはりオフラインにかなう空間は、ありませんね。開催ありがとうございました。

TiDB 面白いかも

 今年に入ってから「何かおもしろそうなモノだ」という嗅覚が反応したので注目していましたが、正直なところ、使いどころや特徴など、今ひとつよく分かっていませんでした。今回のイベントで、そのあたりを登壇者の皆さんから聞かせていただき、朧気ながらイメージがわいてきました。まだ出たての、これから時間をかけて検証して、その後に実戦投入していくツール、くらいに感じていたのが、各社さんともかなり検証は進んでいて実戦投入も始まっているということで、自分の情報感覚のニブさを恥じ入る次第。
 勝手に「シャーディング疲れのあなたに」というキャッチコピーを思いついたとおり、データ量が非常に多くてシャーディングなどのテクニックを駆使ししてなんとか速度低下を抑えていたものが、TiDBをうまく使えばもう少しシンプルに解決できる、と理解しました。もちろん分散DBであるが故のコツ(たとえば auto_increment は無理なので別の方法に置き換える必要があるなど)があり、その辺りのノウハウがこれから出そろってくると、(今使っている先進ユーザの次に来る)後追いユーザたちも安心して検討を始められるようになるのかなと感じました。

 お話を聞いて、とにかくこれは楽しそうだなと強烈に感じていることを自覚できたのも、今回の参加で得たものです。 一部の先進ユーザを除けば、全体としてはまだツールのクセを見抜き、ノウハウを交換しながら自社に最適な導入を目指しているフェーズですから、この楽しそうな中に身を置きたい!と、かなり本気で感じました。 導入を検討の会社様、検証チームのメンバをお探しの会社様、坂井を呼んでもいいなと思われましたら、ぜひお声がけください! 私自身も現時点では TiDBのノウハウを持つものではありませんが、一緒に検証、検討していければと思います。絶対、いま一番楽しいフェーズなので、ご一緒できましたら幸いです。

少しは具体的な内容も書く

 冒頭で述べた「2つの視点で」は書き切ったのですが、あまりに内容に関する内容がないので(笑)、少しだけ印象に残った話題を。

 まず、イベント冒頭の CTOのEdさんのお話に引き込まれました。ビデオメッセージだったので、当たり障りのない社交辞令的ご挨拶をされるだけかと思っていたら、本当に楽しそうに自分たちの歩んできた道や目指している世界などを語ってくれたのが印象的でした。司会者の説明によると、「10分枠なのに、最初は20分以上も生き生きと技術話をされて、録り直しになった」とか。 フルバージョンも聞いてみたいところです。
 あとは、「INSERTが速い」という評価をされている方がいる一方で、分散DBであるが故にすべての処理にレイテンシが乗っかる(10-20ms)ことを気にする発言もありました。今MySQLで動作しているものすべてを TiDB化するのではなく、特に低レイテンシが重要である部分はMySQLが最適であり、使い分けをしていくとのことです。
 それから、「TiDB」が何を指しているのか、あるいは、どういう環境で動作しているのかが、ようやく今回分かりました。OSSとして公開されていて、自分のサーバ群にインストールして使える「TiDB」と、AWSなどの上でマネジドで動作している「TiDB Cloud」の2本があると。 この2つの話を混ぜて理解していたので「自前でインストールできるのにマネジド???」と、ずっと混乱していました。 



 ということで、改めましてコロナギリギリのタイミングの中、オフラインを含むイベントを開催してくださり、また素晴らしい講演者のみなさまにお話をしていただく場を作っていただきありがとうございました。 イベントの運営進行、そして会場全体に亘って配慮の行き届いた、素晴らしいイベントに参加させていただけたと感じています。
そして、自分自身の力及ぶか及ばずかは分かりませんが、久々に「案件に関わってみたい」とワクワクするものに出会えた気がします。「これやってみたい!」とアツアツの人がチームに居ることは大きいと思いますので、ご興味の会社さん、ご検討中の会社さん、ぜひお引き合いをお待ちしております!