こんな音声入力ソフトが欲しかった!WindowsでAqua Voice

きっかけ

 オンラインイベントが盛んなこの時代に、やはりオフラインでなければ、得られない情報というものがあります。この Aqua Voice という音声入力ソフトもその一つ。FOSS4G 2025 JAPAN に参加した帰り道に Kirimotoさんとの雑談の中で教えていただきました。早速使ってみて、まさにこんなのが欲しかったというものだったので紹介します。
aquavoice.com

私の使用用途

 SNSに書いたりブログを書いたり、また執筆したりなど、文字を打つ機会が非常に多いほうだと思います。また最近はChatGPTやClaudeなどのAIと会話しながら色々なことを教えてもらう機会も増え、その際のキーボードでの入力が億劫になってきた、音声で次々に質問できたらいいのにと思うことも増えました。ただし、すべて音声入力だけで賄おうという思いは全くなく、大部分が音声で入力できて、その文章をその後、手で直したり編集したりすることは前提として考えています。主な使用環境はWindows(まだ10なのですが)、家でのデスクトップでの利用がメインです。

評価

 もう言うことなし、まさにこれが欲しかったものですの一言につきます。

使い勝手

 このブログも、大部分をAqua Voiceを使って入力しています。どんな使い勝手なのかを簡単に紹介しましょう。入力中は、Aqua Voiceの小さな窓が別に開き、そちらに入力内容が表示されていきます。これはすでに入力した部分の内容も文脈に応じて調整していくという仕組みのためです。

 音声入力は右のコントロールキーを押しているときだけ受け付けられ、Ctrlキーを離すと確定されます。確定されるとテキストエディターやこのブログの入力画面、またはチャットGPTとの会話画面など、今開いている入力場所にチャットGPTとの会話画面など、今開いている入力場所に表示されます。押している時だけではなく、入力状態をロックすることができます。右コントロールキーを2回押すことでロックされます。なお、この操作キーは、デフォルトでは右Altキーでしたが、私のキーボードでは、端っこにあるCtrlの方が使いやすかったため、こちらに自分でアサインしました。
 私は押しているときだけ認識されるモードのほうが使いやすかったです。Ctrlキーを押して認識させ、キーを離して確定するということを繰り返すことで、話している作業とキーボード操作の作業がシームレスに繋がり、キーボードから手を離すことなく作業を継続できるのが魅力です。

注意点

 私は自分のブログや、他愛もないAIとの会話、または、SNS投稿などを中心に使うため問題なしと判断して使っていますが、音声認識は自分のPCではなく、サーバー上で行われるということに、内容によっては注意が必要です。ローカルのPCで処理するソフトも他にあるようなので、機密情報などを音声認識したい場合はそちらを検討するのがよいでしょう。あとは、つまりネット環境がないと変換もできないということなので、この点も注意が必要です。

利用開始方法

 Aqua Voiceのサイトに行って、ツールをダウンロード、起動して、Googleアカウントでログインするだけで使いはじめることができます。個人的にはあまり他のサービスの権限を使ってログインするのは好みではないので、メールアドレスでユーザ登録のようなことができればいいなと思っていましたが、今のところ、Googleアカウントでのログインしかないようです。Windows版とMac版があるようです。
 そのまま無料では1000ワードまで利用できるとのことですが、ちょっと試している間にあっという間に上限に達してしまいました。私は少し触ってみてとても気に入ったので、すぐに課金しましたが、これを書いている時点では月額払いだと9.99ドル/月、年間払いだと96ドル/月(月8ドル相当)でプロ版にアップデートできます。プロ版では変換量は無制限のようです。
 以下のリンクからサイトに行って利用開始すると、条件を満たすとあなたと私の両方に10ドルのクレジットが入るということなので あなたは1ヶ月間無料でProを使えるよう(に変更になったようです)なので、よかったらこちらからどうぞ。私も1ヶ月に相当するぶんをもらえるみたいなので、私もうれしい。
(条件というのが、あなたがインストールして2000単語を使用するか、またはプロにアップグレードつまり課金すればということなのですが、無料枠が1000単語なのでちょっとこの辺の条件がよくわかりません。

aquavoice.com

まとめ

 20年以上前より、音声認識音声合成にゆるく興味があり、いくつかの製品を試してきましたが、どれも、認識精度や変換精度、使い勝手など、満足できるものではありませんでした。このAQUA VOICEは、珍しもの好きが頑張って使うというものではなく、十分に日常用途として自然に使えるものになっていると感じました。 もちろん、この音声入力だけで全てが賄えるものではなく、キーボードでの入力や修正などと併用する使い方だからこそ、ここまでの満足度の高さにつながっている部分があると思うので、人によってはさらなる高い望みを持っているかもしれません。しかし、私にとってはタイトルに書いたとおりの、こんな音声入力ソフトがほしかったというレベルで大満足のソフトでした。Kirimotoさん、ご紹介ありがとうございました!!


おまけ

 基本的にPCにマイクがつながっていれば使えるものですが、参考として私の機材を紹介します。
まずマイク周りですが、ローランドのUVC-02をUSB接続し、オーディオテクニカのグースネックマイクPRO49Qを刺しています。コンパクトでありながら、手元で音量の調整やマイクオンオフの操作ができるのが便利です。

 キーボードはREALFORCEのテンキーなしのキーボードで、30gを愛用しています。一度45gを買ったら重くてしっくりこなかったので、今は30gに落ちついています。この右下のctrlキーを私はAqua Voiceのスイッチとして使っています。