総合順位を決める最後のステージは個人タイムトライアル。
といっても、総合一位は余程のトラブルがない限りほぼ決まったようなもの。問題はTTが決して得意ではないが現在総合2位にいるバッソがどこまで落ちるか。
バッソ現在 4:09遅れ、その後ろにクレーデンとウルリッヒがそれぞれ 5:11, 8:08で付けている。クレーデンとの逆点は不可避だろうが、バッソの成績如何ではウルリッヒとの4分の差さえ危うい。個人的にはウルリッヒに肩入れしたく、心の中で「ひっくりかえれ〜」と叫んでいるのだが・・・
いや、速い速い。ポスタル軍団。どんどん好タイムを出している。CSCも黙っちゃいない。こんなに格好いいボビー・ジュリックを初めて見た! フォイクトもこんな力があったとは。次々にこの辺りの有力どころがタイムを塗り替えていく。すごい。
USPSのランディス(通称スーパー・ランディス)がタイムを23秒塗り替えればウルリッヒがそれを1分26秒上回るタイムで入ってくる。クレーデンはウルリッヒよりも26秒遅いmおののまずまずの好タイム。
問題のバッソ。意外や意外の大検討。残り1kmのアーチをくぐったあたりで後ろにランスの先導バイクの音を聞くくらいの距離にまでつめられただろうが、最後までランスに追いつかれることもなく、なんとかゴール。その直後ランス・アームストロングのゴールタイムは、あのウルリッヒのタイムを1分1秒も上回るもの。驚異的だ。
ウルリッヒは決して遅くない。なんせランスを除いて他の誰一人、ウルリッヒに買っていないのだから。でもそのウルリッヒでさえ霞んでしまうほどのランスの速さは、いったい何なんだ・・・・
それにしても、上位をほぼ3つのチームで占めてしまったのも強豪チームの底力と言えようか。順にUSPS, TMO, TMO, USPS, CSC, CSC, CSC, Banesto, USPS, USPS, USPS。
上位11(10でないのは贔屓目ということで)のうちUSPSが5人! CSC が3人、T-Mobileが2人である。9人残っている選手のうち5人がbest11に入るというのは、いったいどんなチームなんだか・・・・。
ちなみにこの5人以外の残りはエキモフ(16)、ノヴァル(27)、ベルトラン(49)、パドルノス(67) である。
そんなわけでひっくり返った総合2位と3位。
バッソの意外な健闘により、ウルリッヒ及ばず。
ツール・ド・フランス第19ステージ 個人タイムトライアル結果:
1 Lance Armstrong (USA) US Postal 1.06.49 (49.39 km/h) 2 Jan Ullrich (Ger) T-Mobile 1.01 3 Andreas Kloeden (Ger) T-Mobile 1.27 4 Floyd Landis (USA) US Postal 2.25 5 Bobby Julich (USA) Team CSC 2.48 6 Ivan Basso (Ita) Team CSC 2.50 7 Jens Voigt (Ger) Team CSC 3.19 8 Vladimir Karpets (Rus) Illes Balears 3.33 9 Jose Luis Rubiera (Spa) US Postal 3.40 10 Jose Azevedo (Por) US Postal 3.49 11 George Hincapie (USA) US Postal 3.56
第19ステージ後の総合順位
1 Lance Armstrong (USA) US Postal 79.27.17 2 Andreas Kloeden (Ger) T-Mobile 6.38 3 Ivan Basso (Ita) Team CSC 6.59 4 Jan Ullrich (Ger) T-Mobile 9.09 5 Jose Azevedo (Por) US Postal 14.30