購入してあったものの1年近く放置していた、Beelinkの N100 PCをようやくこの連休に開封しました。Ubuntu 24.04 LTS がリリースされたところだったので最新のサーバ替わりとしてちょうど良いかなとも思い。
最近サーバの設定とか、あまりやっていないし、まぁ色々今回固有のハマり事象もあったので、記録として書いておこうと思います。
必ずしも正確なことではなく、「結果オーライ」「想像」もたくさん含まれていますので、参考にされる方がいたらその辺お含み置きください。
ハードウェアスペック
Beelink EQ12 W11 というミニPCです。 N100(3,4GB)、メモリ16GB、SSD(NVMe) 500GB。LANx2, HDMIx2, USB 3+C1、Wi-fi。
最初の壁:Ubuntu 24.04 インストールできず
Ubuntu 24.04 Server の .isoをUSBに焼いて、EQ12に挿して起動。言語やキーボードを順調に設定して、ミラーサーバの確認をしている画面で Done を押した瞬間、こんなダイアログが。
"Sorry, the installer has encountered an internal error."
いわゆる500エラーですな(違います)。
何度やっても確実に再現する中、この画面に来る直前に起動USBメモリを抜いておくと突破できることを発見。
しかし、数画面続行すると突然 internal error のダイアログが出てくるので、本質的には何の解決にもなっていない模様。
ログを眺めてみたところ、こんなエラーが目についたけど、関係あるのかないのかすら判断つかず。
一応ログを "Send to Canonical" して、インストールはあきらめました。
Ubuntu 22.04 を入れることに
そんなわけで別途、Ubuntu 22.04 Server の .isoをUSBメモリに焼いて、インストール。こちらは問題なくインストール完了。
ただし、Wi-fiのチップが 22.04のカーネルでは(?)対応してないようで、Wi-fiデバイス認識せず有線LANにて。
カーネルを上げれば・・・という話も目にしたので上げてみたのですが、慣れない作業でもあり結局適切なドライバにたどり着けず、そちらは諦め。
とりあえず一旦、有線LANで利用できる「My Ubuntuサーバ」ができあがりました。めでたしめでたし
やっぱり 24.04にしてみたい
アップグレードならできるかも、ということで do-release-upgradeを。
# do-release-upgrade -c Checking for a new Ubuntu release There is no development version of an LTS available. To upgrade to the latest non-LTS development release set Prompt=normal in /etc/update-manager/release-upgrades.
しかし、まだ来ていなかった。
https://discourse.ubuntu.com/t/noble-numbat-release-notes/39890 によると、少し経って安定が確認できてからになるらしい。
/etc/update-manager/release-upgrades で、対象をltsではなくnormalにしたところ
# do-release-upgrade -c Checking for a new Ubuntu release New release '23.10' available. Run 'do-release-upgrade' to upgrade to it.
と、非LTSは見つかったけど、24.04にはならない。
余談:22.04では使えないwi-fiが、24.04では使える
このマシン、22.04ではwi-fiが使えないっぽいです。ということを、インストーラの中でも確認できたので、画像で紹介。
24.04 のインストーラでは、ネットワーク接続設定の画面に wlo1 (wi-fiのインタフェース)が登場していることがわかります。
22.04 → 24.04への救世主登場
まぁしばらく 22.04 でいいかと思い始めたとき、@tmtms さんがこんなリンクを教えてくれました。
リリース一覧の設定ファイル(アップグレードの確認時に参照されるもの)に最新 nobleの設定を加えたファイルを用意してくだしました。ぶていさん( @buty4649 )ありがとうございます!
書いてあるとおりに /etc/update-manager/meta-release での参照先を変更するよう編集し、do-release-upgrade。 なんか、すぐには出てこなかったのですが、ごちゃごちゃやっているうちに 24.04が出てきて無事アップグレードできました! wi-fiデバイスも認識してくれて(この後こまごまと設定をするのですが)、最終的には 電源1本つないで立ち上げるだけで稼働するおうちサーバができあがりました。快適。
もう一台では24.04を見つけてくれず
こんな作業をしているさなか、Amazonさんを開いたら、似たようなスペックのものが 2.5万円程度で買えるのを見てしまいました。気づいたらぽちっと(笑)。
こちらBeelink mini S12 というミニPCで、スペックは N100(3,4GB)、メモリ16GB、SSD(NVMe) 500GB。LANx1, HDMIx2, USBx4、Wi-fi。
こちらのマシンにも同様に Ubuntu 22.04 インストール→meta-releaseを書き換えて24.04へのupgradeを試みたのですが、do-release-upgradeしても一向に24.04を見つけてくれない(アップグレード対象はないよ、と出力される)。業を煮やして、ぶていさんが作ってくれた設定ファイル(LTSのほう)の jammyとnobleの部分を手元のファイル( /upgrade_list.txt とか)に書いて、 meta-releaseの ltsの行を file:///upgrade_list.txt を指し示すよう書きかえて、無事認識してもらえました。 キャッシュ的なものが効いちゃってるんですかね。。
そんなわけで
非常に快適な遊びサーバが2台、おうちの中にできあがりました。
24.04のタイミングで作業に取りかかったのが幸いだったなと思うのが、24.04でこのマシンの wi-fiに対応してくれていたこと。 22.04の時に触っていたら有線での運用になっていたので、快適さ半減だったことでしょう。
改めて、Twitter(X)で色々教えてくれたとみたさん、meta-release作成して方法を公開してくれたぶていさん、ありがとうございました!!
マシンの事とか、その後の設定のこととか書こうと思っていたのだけど、長くなったので本エントリは 「Ubuntu 24.04 をインストールできた!」という話題で一旦まとめておきたいと思います。マシンや設定については別の記事を書こう。