オープンソースカンファレンス北海道(オンライン)に参加してきました。
オンラインイベントの良いところは、興味のある時間だけセミナーを聞いて、あとは日常生活を送れる点。
オフラインイベントの良いところは、会場にある意味物理的に拘束されてしまっているので、空いた時間に「少しだけ興味のある」セミナーを覗いたり、ブースで色々教えてもらえたりと、丸丸その時間全体をOSCでの吸収に当てられること。
個人的には、自分からご指名する程には興味はないのだけど何か面白そうなものに出会える場というのがOSCの本質だと思っているので、オンライン化の良い面は、私にとってのOSCとしては少し残念な変化でもあります。
私、ラーメンが大好きなので、放っておくとラーメンばっかり食べるわけですが、やっぱり、自分が狙って食べるものだけでなく、他人に選んでもらったりその場の空気の中で違うものを選択したりすることで、いままで知らなかったものに出会えると思うのです。
MySQLユーザ会の発表
日本MySQLユーザ会でひと枠をいただきいて、セミナーを開催しました。MySQLそのものの機能や使い方の最新情報は、比較的MySQLユーザ会のイベントなどでもよく聞けるものなので、考えた結果、やはりせっかくのOSC、つまりMySQLだけに興味があるわけじゃない人たちがいっぱい集まるイベント、ということで、『しばらくMySQLから離れていた人が最近のMySQL情報に触れて分かった気分になるための45分』と題して、MySQLの進化の歴史、最近のMySQLを理解するためのキーワードなどの紹介を含めて、ふんわりとしたお話をさせていただきました。
発表資料を公開しています。
この資料をもとにしての「お話」をメインにしていますので、資料だけで理解できることは多くはないと思いますが、様々なキーワードとの「出会い」のきっかけとして活用していただけたらと思います。
オンライン時代の発表ネタの難しさ
オフラインイベントでOSCが開催されていた際には、同じテーマで少しだけ切り口を変化させながら全国のOSCで発表をしていたのですが、オンライン時代になって、主催は各地幹事でありながらも参加者自体は全国から、おそらく同じような人が、興味を持って参加してくれるようになりました。ネタの使い回しがしにくくなってきた感があります。つまり、毎回異なるテーマの発表を用意する必要があり、その結果、私自身のOSCへの参加頻度(発表頻度)も以前ほどではなくなってしまいました。(まぁもともと私は発表よりもブースでの交流を楽しみにOSCに参加していたので、オンライン化によりその楽しみの大部分を失ってしまったという面もあるのですが)
実際のところ、運営の皆さん、参加される皆さんの感覚って、どうなんですかね。「これOSC北海道で聞いたよ。なんだよー」みたいな感じ(常に新ネタを期待している)のか、実のところ再演であってもあまり気にされていないのか。私としては今回発表したネタは、OSC的な雰囲気の中でなかなか良い感じに構成できたと感じているので、別の地域のOSCでの再演してもいいかもなぁと、少し考え始めているところです。
OSC北海道らしい北海道的なわけわからなさ
自分の発表枠以外の時間は、自分の作業があり(スマホの機種変&設定だったんですけど)、あまり今回のOSCの全体像を追えていなかったのですが、なんか、実行委員長以下数人の方が、開催時間のあいだに道内を走り回っていたようです。いや、もう、率直に言ってわけわかんない。わけわからないのだけど、「椅子に縛り付けられるオンラインイベント」からの開放という試みとして、なんだかすごく面白そうなことをやっているような気もしました。地域名が冠してあっても、参加する側から見たら「タイムテーブルが公開されていて、時間になったら動画が流れてくる」だけの、変化のない勉強会。そんなオンラインイベントの弱い部分に対する挑戦、と捉えたら良いのかな。もう少し事前に意図を察知して、もう少しリアルタイムで追いかけていたらもっと私も盛り上がれたかなぁと、少々悔しい気分。
ということで
タイミング(日程)が色々重なってしまって、自分の発表以外はあまり「参加感」を得られなかった今回のOSCですが(私が懇親会に顔も出さないなんて...)、事前に北海道のお菓子セットを取り寄せたりして、少しだけ北海道気分が盛り上がりました。せっかくの、地域名を冠したイベントに参加するのだから、自分の目の前で関心のある狭い領域の情報に触れるだけでなく、その地域に少しでも思いを寄せて、地域の文化や食や観光地(食、大事!!)に触れてみると、折角の「全国各地で」開催されているOSを一層楽しめるんじゃないかなと思います。
あと、懇親会(YouTube Liveで少し拝見していました)でお話されていた事ですが、オンライン化によって、運営事務作業は別の地域のスタッフ経験者たちで回すことができるので、現地幹事の皆さんはコンテンツ作り(現地ならではの!)のほうに注力できるのでは、という考え方、良いと思いました。地域性が見えないオンラインイベントだからこそ、地域性の演出に楽しさが拡がりそうです。
次回の北海道開催時には、現地にてまた皆さんと会い、ブースをうろうろして、おいしいもの食べて、無駄に寄り道をして、楽しみたいものです。