イベント企画・開催つらい の話

正確に言うと、企画は楽しく、開催にこぎ着けるまでの過程がいろいろつらい、という感じですね。

2024年8月29日に開催した、日本MySQLユーザ会会オフライン にてLTで『MySQLユーザ会なにやってるの?とおさそいと』というタイトルでお話しました。
タイトルはこんな感じですが、結構いろいろつらいのよ、というのを聞いてもらう時間です(笑)。 お酒が入っている席での軽いLT(LLT)です。
speakerdeck.com


 内容については資料を見ていただくとして、思うところや要点をいくつかこのエントリでは書きたいと思います。

イベント運営って意外とたいへん

 企画者としては、もちろん、なるべく多くの人に喜んでもらえる場を作りたいという思いで企画をします。そしてこれは、プライベートの時間を費やして企画・準備をするので、なるべく手間をかけない(あるいは納得感のある範囲の手間とも言い換えられます)という点も、継続性の観点から非常に重要になります。
 で。
 その「手間をかけない」のところが、年々つらくなってくるわけですよ。 自分が使える時間が減ってきていることもありますし(最近は非常に時間を確保しにくくなっているので「6時間を予定している睡眠時間のうち幾らを作業に割り当てられるか」みたいな時期もあったりします)、世間の様々な状況変化もあって準備の手間が増えたということもあります。と言いつつも、イベント開催すると大概は「やってよかった」と思えるので、まぁそういうのが好きなんだろうなと諦めていますが(笑)。

セミナー系イベントでたいへんなの

 私自身が「オンラインでの登壇を面白いと思わない」ので、なかなか「オンラインイベントやるから喋ってよ」と他人にお願いしにくいという面もあります。そりゃそうでしょ。「俺、つまんないから話さないけど、あなた登壇してくれない?」とは、頼みにくい。
 とはいえ、全員がこういうわけではなく、オンラインでも登壇してみたい人とか、特にオンラインオフライン気にならないから話すよ、という人はいると思うんですよね。残念ながら私からはその人達の存在が見えていません。「登壇したい/してくれる人がどこにいるのかわからない」というのが正直な現状なのです。この状況で、セミナー系イベントを開催するのはたいへんだということは、想像に難くないでしょう。
 実は、イベントを継続していれば「発表の場があるんだ」「こんな感じなのか」などと認識して、「次は」「そのうちには」発表してみよう、という人が出てくることはわかっているのですが、その継続のための原資が、コロナ禍を挟んですっかり失われてしまったというのが、つらいところ。
 意外と公募してみたら話してくれる人は多いのでは?という期待も少ししているので、今までの「登壇者決定→イベント公開&参加者募集」の流れではなく「イベント公開=登壇者&参加者募集→期限までに登壇者が一定数集まらなければイベント中止」という形式を一度試みてみようかなと思ったり思わなかったり。オンラインイベントはリアル会場の制約がないため、こういったトライをしやすい傾向があると感じています。企画したら(特に発表者として)申し込んでくださいね!

オフラインイベントでたいへんなの

 コロナ前にはコミュニティイベントと言えばいわゆるリアル開催が当然だったのに、今や開催へのステップが一段高くなったように感じる。「新しい日常」とはこういうものかと実感しますね。行動様式としても、話を聞きたいだけの人はオンラインで十分、わざわざ会場に足を運ぶなんていう時間のムダはしたくない、というのは分からなくもないです(実際に私自身がそういう億劫さを感じています)。 というわけで、コロナ前と比べて都内でさえ、意外と人が集まりにくくなっている傾向があるというのが肌感覚です。
 セミナー形式で話を聞いて解散、というだけなら大部分はオンラインで済むし(ここで前述の「オンラインで話すのはおもしろくない」とのせめぎ合いになります)、ということは、わざわざ会場に足を運ぶメリットというのは「交流」に他ならない、そう考えています。交流メインとした企画をする場合、一定の人数が集まってくれなきゃ面白くならないし、色々細かい準備や判断が必要で(今回の台風でも開催可否随分迷いました)、意外と時間がとられたりするのが、最近つらくなってきたところ。イベントやりたいーという人や、手伝いたいーという人がいっぱいいてくれるといいな(夢物語)。


OSCなどへの出展、登壇などもたいへんなの

 スライドにあるように、各地のOSCに「日本MySQLユーザ会」として出展を続けています。コロナ期を除いて年間5~10くらいのOSCに出展していると思います。全国各地を訪問してMySQLを知ってもらい、そこでしか会えない人と交流し、その時色々教えてもらったり、あるいは随分立ってから色々教えてもらう関係になったりする。楽しく、そして結果としてどれも「メリット」のあった遠征でしたが、私としてもそろそろ「ひとまわりした感」というものがあるので、新しくOSC出展を面白がってくれる人たちが出てきてくれたらいいなぁと思っています。
 OSC開催日程は以下のサイトで続々公開されています。
https://www.ospn.jp/

こんな参加の方法があります。

ブース係

 ユーザ会で展示ブースをひとつ(長机ひとつ)を確保可能なので、そこに本や最新情報のチラシや説明スライドなどを展示したりします。毎回出展担当の人が自由に考えて良いです。MySQLに超詳しい必要はなくて、MySQLを面白いと思っていること、仲間を増やしたいと思っていること、MySQLの魅力を伝えたいと思っていることなどがあればOKです(むしろ、知らないことは出鱈目を説明せずによくわからないと正直に言う姿勢は (常識的に)必要です)。ブースで質問されて分からない時には、実は日本オラクルMySQLチームさんもOSCにはよく出展されているので、オラクルさんのブースに連れて行って一緒に説明聞いちゃうとあなたも知識が増えます(オラクルさん丸投げですいません(笑))。
 このようにOSCでのMySQLに関する活動を軸として、それ以外にも多くのOSSコミュニティが一堂に会しているという「場」の魅力もあります(「オフラインの魅力」の最たるものです)。他のブースにも話を聞きに行ったり挨拶したりして、知らなかった世界の情報に触れたり、普段困っていたことを解決したり、知り合いが増えたりなど、控えめに言っても「楽しい」ことはあるので、興味を持った方はぜひOSCのブース係に手をあげてほしいです。私が参加する回であれば色々手ほどき(?)できますし、そうでないときもアドバイス等はできると思います(まったく初めてでひとりでブース担当するは少し難しいかなーという気もしますが)。
 年内直近では10/12の長岡(新潟)、10/26の浅草(東京)、12/7の福岡への出展を予定しています。各地に行っておいしいものを食べるのも参加の楽しみのひとつなので、日本酒とおいしいお米が好きな人は長岡、いかがですか:-)

セミナー

 OSCではユーザ会で(多くの場合は)45分のセミナー枠を確保可能です。話したいMySQLネタがある人はお声がけいただけき、調整させてもらえればと思います。

なお、MySQLユーザ会は「コミュニティ枠」としてOSCに参加していますので、会社の宣伝(商品や採用)の話を含めることはできない点ご注意ください(本来は会社名を出すことも許されていなかったはずですが、その日のトークの背景説明として自分の立場や経歴を伝えるために名前を出すくらいならギリOKかなと思っています)。会社の宣伝をしたい場合はユーザ会枠ではなく、会社としてスポンサーとして枠確保する方法もあります(そんなに高くないので宣伝したいものがある会社さんはぜひご検討を)。

そんなわけで

 そんなわけで、まぁイベントを企画して開催するのは楽しいことではあるのですが、正直なところリソース不足もあって「大変なの!!!」。イベントあるといいな、と思う人、イベント等のセミナーで話をしたい人は、ぜひ企画したり発表したいアピールをしていただければと思います。こういった活動をあまりやったことがない人は、自分に何ができるか、どこまでできるか不安もあると思います。そんな場合はまずはMySQLユーザ会のイベントや、OSCなどでユーザ会が出展している時に来てください。そういったコミュニケーションが活動の第一歩になるものです。


 なんか簡単にスライド補足説明程度のことを書くだけにしようと思っていたのに、熱くなっちゃったな。我々は活動の主体が別に「ユーザ会」である必要はまったくないと思っていて、私たちの目指すところは「MySQLの情報に多くの人が、多くの切り口や視点で、簡単に触れることができること」ですので、賛同される方はそれぞれできることをやって一緒にMySQL界隈を盛り上げていければ、と願っています。