FOSS4G Tokai 2023参加

ようやく世界が動き出した!

 というか、私の気持ちの中での話なのですが、昨年開催された FOSS4G Tokai 2022の時期にはまだ、遠征しようという気持ちにはなれなかったところ、今年はいよいよリアル会場で参加するぞ!という気分が盛り上がってきました。日程情報のリークを受けた後はなかなかイベント詳細情報が公開されずにやきもきしていましたが、誰が何を話す場になっても面白い事は間違いないので、行くことは早々に決めていました。
foss4gtokai.my.canva.site

前夜祭こそ本体

 私にとって前夜祭は、遠征(宿泊を伴うイベント参加)の最大の楽しみと言っても過言ではありません。今回は特に公式の前夜祭は開催されなかったので、現地の関係者、前日入りの関係者の方々とお食事をしました。前日入りというか、この日はすでに「ハンズオン」のイベントが開催されていたんですけどね。私はハンズオンには参加せずに、少し早く名古屋入りして、今まで行く機会のなかった念願の名古屋城詣で等をしてきました。名古屋城、美しかったです!(写真)
 

 前夜祭では期待通り、いや、期待以上に様々な話で盛り上がりました。色々教えてもらったり、話を聞いてもらったり、満腹になるまで食べたのに驚くほど安かったし、あまりにも満足度が高すぎたので思わず出たのが、恒例の(?)「やー! 今年も良い FOSS4G Tokaiだった!」。

今年2度目のFOSS4G Tokai 開幕!

 翌朝。 昨晩のうちに「今年も良いFOSS4Gだった」と満足のうちにイベントを終えた私は、改めて「今年2回目の参加」の気分でFOSS4G Tokaiへ。1度の遠征で2度おいしい。
 普通にセミナーを聞くだけの「一般参加者」として申し込んでいたのですが、昨晩「明日、9時に来てね」と言われて、まぁ前夜祭楽しかったし、ホテルも近くだし、行けば行ったで何かお役にたてるかも、とも思ったので、9時少し過ぎに会場へ(要するに少し遅刻)。配信のための確認作業など「配信チーム」的な役割の片隅で、少しは役に立てたようです。いやぁ、配信のあれこれ、本当に全てギリギリでしたねぇ(笑)。動画音声を会場に流すことができなかった事だけが残念でしたが、全体として事故なく配信が完了できて良かったです。 運営スタッフさんが食べるお弁当の注文にも混ぜてもらい(実費)、ヒモノ照ラス&スタンドヒモ子 のお魚のお弁当を。こういう所で食べるお弁当とは思えないほどしっかりしたお魚がついていて、激烈においしかったです!

ゆったりセミナー

 今回のFOSS4G Tokaiは、ほぼ運営側からの指名で講演者が決まったようで、公募があればちょっと応募したかったところではあったのですが、まぁ来月福井で発表枠をいただけたので、私の発表はそちらで。 ひとつひとつの講演時間をゆったり取ってあり、この手のイベントではどうしても「多くの人に発表してもらおう」として慌ただしくなりがちなところ、じっくりと話を聞くことができ、また、sli.doを通した質疑の時間もたっぷり取ったことで、「講演者が用意したスライドをしゃべるだけではない」生の考えや知識などを効かせてもらうことができたのが、とても良かったです。

  • FOSS4Gの歴史
  • 点群の公開からずっと気になる存在の静岡県さん。前任者(?)からも脈々と思いと情報が継承されている事が分かり嬉しかったです。
  • デジタルツイン。データ公開。公開のレベル。
  • 衛星データの(深い話もしてくれたのですが私にとっては)沢山の基礎知識。そもそも衛星がいつ写真撮ってるのかもよく知らず、そういった生のお話に興奮しました。
  • 衛星画像、航空写真の精緻化。何故こんなにキレイになるのかは理解できなかったけど、元画像に歪みがある(車の形がゆがむなど)なら精緻化した画像も変である、という話を聞いて少し安心しました。
  • ダイナミックタイリング。DB屋からすると(というか普通にシステム屋として考えても)、レスポンスとなり得るデータをすべて予めファイルとして用意しておくなんてあり得ないわけで、文化の差にまず驚くわけですが、ただファイルだけを返すよりも絶対に遅くはなるので、そのメリットとレスポンスタイムのバランスの中で便利でダイナミックな用法が提案できると良いなと思いました。今はまだ、タイルに要求されているバリエーションが単純すぎるので、「もっと自由に要求していいんだよ」というのが当たり前になってくると、「ダイナミックタイリングするのが当たり前」になっていくのだろうなと想像しました。ここ、もうちょっと詳しくなって、私ももっと語れるようになりたい(笑)。
  • MySQL。簡単に言うとGIS機能はこの1年進化していない。・・・という所がポイントではなく、データを自由に扱えるという観点から ST_Transform()の充実は大きな進化。ジオメトリとジオグラフィの話も整理されていて良かったです。


 私は集中力がないときはないので、こんな丸1日もセミナー聞いていたら、どこかで意識を失う時間帯があるのが通常運転なのですが、今回はそんな間もなく、LTを含めたすべての講演を興奮しながら聴かせてもらいました。良かった。

マスコットのロボット

 今回の FOSS4G Tokai のマスコットのロボットくん。子どもが描いたような雰囲気を出しつつ、絶妙にバランスが良くて、なんだか愛着がわくキャラだなぁと感じました。イベント終了後、画伯自らに、3Dプリンタで印刷されたキャラを「さかいさんも、どうぞ」って戴いちゃって、ふふふ、ちょっと嬉しい(笑)。

懇親会

 懇親会こそイベントの本体! (また言ってる(笑))
盛り上がったら写真撮るのを忘れるから、と開始早々、まだ食べ物が出てくる前に一応撮っておいた写真が、案の定、懇親会で撮った唯一の写真になってしまいました。最初に撮っておいてよかった。たくさんの人とお話したいと思いつつ、例によって一旦座ったらそのまま根っこが生えてしまったのですが、まわりが程よく入れ替わってくれて、多くの人とおしゃべりができました。ありがとうございました。

やっぱりオフライン!

 みんなが興味を持っていることを聞かせてもらえたり、自分がちょっと知りたかったことが解決したり、新たな視点をもらって興味の幅が拡がったり、自分の確証を持てなかった知識の裏付けが取れたり、やはり同じ分野に興味を持っている人たちがオフラインで集うのは良いな、と改めて感じた2日間でした。参加して良かった。
 3週間後には、FOSS4G Japan が福井で開催されます。こちらは「たくさんの人に発表してもらう」イベントとなりそうなので、Tokaiとはまた少し違って幅広い話題に触れるチャンスとも言えます。ご興味あればぜひこちらもご参加検討ください(こちらは私も運営委員の片隅におります)。
https://www.osgeo.jp/events/foss4g-2023/foss4g-2023-japan-at-fukui


追記:お部屋の写真も。
 見直してみたら食べ物の写真だらけだったので、開始前に撮ったお部屋入り口からの写真を追記しておきます:-)

資料・動画へのリンク

オープニングトーク(FOSS4Gのれきし):

speakerdeck.com

デジタルツインの民主化

speakerdeck.com

Dynamic Tiling:

docs.google.com

MySQLで処理するGIS

speakerdeck.com

LT:名古屋からどこに降りているのか(大都市交通センサス):

speakerdeck.com

  • デモサイト:

https://where-to-get-off-from-nagoya-station-webgis.vercel.app/

LT:FOSS4GとAmazon Location Serviceの親和性:

speakerdeck.com

LT:OSGeoJPに入会して 1年で理事になった件:

docs.google.com

  • 登壇ブログ

https://asahina-lab.vercel.app/posts/20230826_foss4g_tokai_lt

講演動画:

www.youtube.com




集合写真: