17. Adobe訪問(SF)

 明日お昼の便で帰国の私にとって実質米国最終日となる今日は、比較的ゆったりしたスケジュール。朝、サンフランシスコ市内のカフェ(?) BAJA FRESH にて朝食。タコスとブリトーのセット。


 11:30。Adobe田中明男さんを訪問。レンガ造りのオシャレな建物です。このあたりは昔倉庫街だったとのこと。近くには、セガ

入館証を発行してもらっていざ中へ。こちらが大人数(合計9名)だったこともあって、全員が座れる場所ということで食堂へ。

 ここでも私は周りをなんとなく見回しながら「この人たちみんなアドビなんだよなぁ」と嘆息。座っているだけで緊張します。
 田中さんも、ご自身の強い希望と意志によって米国に来られた方。15歳のときの短期留学(4週間)ですっかりカリフォルニアが気に入ってしまい(中略)1996年に渡米してアメリカの大学に入り、2000年卒業後アドビに入社、という「アメリカで仕事したい」の気持ちに忠実に行動されてきた方です。すごいなーという姿勢でお話しを聞いていると「でも、そういうもんでしょ?」と、さも自身の辿ってきた道が当然であると確信しているかのような雰囲気を感じることもあり、あぁでもなんか「そうしたかったんだから、そういうもん」的な気持ちって分かるなぁ、と思ったのでした。
 アドビは社員の勤続年数が比較的長いそうで、それは様々な社内制度がそうさせているのだろうと。保健制度や自社株に関するルールなどの直接的なものの他、社内の雰囲気とか、希望の仕事への門戸(社内公募制度)など、話を伺った範囲だけでもそこで働く人のことを考えているのだなという事を感じました。社内公募については本人が希望しても現在の部署の上長が手放したくないケースも多いのではないか、との問いに対して、そういう場合はきちんと上長同士で相談し、必要であれば HR(Human Resource: 人事、人材開発部みたいなものか)が入って相談してくれるということで、制度を生かす運用体制ができているのですね。
 「従業員の希望を尊重しなければならない」
文字に書くと当たり前すぎるくらい当たり前のことなのですが、この言葉通りを本気で実践しようとすると、組織にとってこれほど重い言葉はないのかもしれません。表面を飾るだけでなく真剣に向き合うべきことをこうやって言葉にできる会社って素敵だなと思いました。


 田中さん、お忙しいところ大人数にもかかわらずお時間いただきありがとうございました。