おいしいものをおいしいと云い、嬉しいことにありがとうと云う


 OSC東京秋の1日目の夜に、参加者何人かで呑んでいました。とても心地よい場で、本当は早く帰ってやりたいことがあったので中座するはずだったのが、結局最後までいてしまいました。


 心地よさの理由は、「会話がすべてプラス方向に向かっている」ということ。
出てきた食べ物に対して「おいしいね」と言えること。 メニューにない物をお店に尋ねてみて、出してもらえたときに「聞いて良かったね〜」「トクしたね〜」と言い合える姿勢。 そしてそのことを仲間内だけではなくお店の人にも感謝の気持ちで伝えられること。


 文字にしてしまうと、ともすれば白々しくさえ見えるこれらの言葉を、ごく自然に口に出せるこの人たちって大好きだな〜、と、ウットリしてしまったのでした。


 声に出してみることでみんなの気持ちを幸せにできる。言葉にはそんな力があります。 特にOSS活動をしている人たちと呑む機会にこう感じることが多いのは、良いところを見つけそれを表現することがこういった活動を長く続ける必須条件とさえ言えるからかもしれません。


 そういえば、こういうメンバーと飲食する時には食べ物に対して「マズい」という言葉をほとんど聞くことがないことにも気づきました。もちろんなんでもおいしいはずがないのですが、「自分の口には合わない」「思っていたのと違った」という表現にとどまるのです。飽くまでも「良い/悪い」の価値基準ではなく「自分は好き/そうでもない」の基準であることは、各ソフトウェアを応援する人たち相互の関わり合いの中でも自然に為されている姿勢なのだなぁと、改めてこういう人たちと一緒に行動できることの幸せを感じたのでした。


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