今年で第3回目となる「楽天テクノロジーカンファレンス」。懇親会ではほんの数言ながらも三木谷さんと直接お話ができる、嬉しくも背筋が伸びる貴重な機会として楽しみにしていました。 残念ながら今年は、三木谷さんは最初の基調講演が終わるとそのままお付きの人とともに早足で会場を去ってしまいました。懇親会にも参加せず。 翌日のニュースを読んだら、改めて名誉監督就任をお願いするために野村監督と会談していたとか。 そりゃぁそっちのほうが大事だ(^^)。
カンファレンスはまず三木谷さんの基調講演に続いて、今年は楽天の中の人となったよしおかさんの特別講演。いつもながらよしおかさんの話には、ぐっと入り込んで来るものがあります。有言実行。しかも楽しみながら。
質疑での「会社の外で活躍しようとしている人に対してよしおかさんは(業務として)何をしてあげるのか」に対して「応援します!」だったか「励まします」だったか。すごくいいなーと思いました。
PFI太田さんの「列指向データベースについて」。私にとって列指向データベースの話は初めてなので、じっくり丁寧な話は嬉しかったが、内容は列指向データベース自体の話というよりも(そんなのは知っているのが前提だったのか)、列データの持つ集合的な特徴とその特徴を活かした圧縮技術に絞ったものでした。私なんぞついつい一つの講演の中に色々詰め込みたくなってしまうので、こうやってほんとにワンポイントに絞る話ができるのはすごいなーと思いました。
無我さんの ROMA の講演。本題を話しているときは自信に満ちあふれているのに、ちょっとアドリブっぽく実演したりする段になると途端におどおどする落差に笑いました。 ともかく、この講演の最後にはまつもとさんを後ろに従えて(マイクを持たせて(笑))、ROMA を git に push !! 晴れて2年ごしでオープンソースになりました。 知人も続々試しているようなので私も動かしてみないと。
講演者に申し訳ないと思いつつ、次の枠しばらくは会場内をウロウロして知人らと近況交換など。いろんなスゴイ人が集まるのも楽天のチカラならではなので、懇親会以外に全体のティータイムみたいな長い時間を作ってもらえると個人的には嬉しいと思ったけど、そんな空き時間ができてしまったら手持ちブタさんな人も多いのかなぁ、と企画運営の難しさに思いを馳せたのでした。
最後は「CTOのから騒ぎ」と題した、CTOパネルディスカッション。GREE藤本さん、元KBMJの笠谷さん、カヤックの貝畑さん、KLabの仙石さん、PFIの太田さん(着席順)、というそうそうたる面々。開始前から壇上でビールを飲み始めるなど、事前から盛り上がります。
最初こそコーディネータの森さん一人が異常なほどに高いテンションだったものの、徐々に藤本さん−太田さんの両脇ライン(この配置良かったすね)を中心に勝手にパネラーらで盛り上がる流れに。いい感じ。「10人CTOがいれば10通りの事を言うものだ」とそれぞれオトナな姿勢を見せつつ、静かにバチバチ進む迫力ある展開でした。 それぞれ私の心に残るたくさんの言葉を聞かせてくれましたが、さりげなくズシーンと響いてきたのが、仙石さんの「ITエンジニアは、誘惑が多い」という言葉でした。次から次へと新しい技術が出てきてトレンドも移り変わる。みんな触ってみたい、試してみたい。そんなIT屋の行動を知り尽くしたかのような言葉に(別に自分が言われたわけではないのに)反省してしまったりしたのでした(笑)。
たとえると、自分の主たる武器になり得ない可能性の高い技術要素に時間を割くことは、一種のギャンブルのようなもので、それはつまり、生活に必要なオカネ(時間)に手をつけちゃいけないよ、余剰金(余っている時間)で遊ぶだけにしなさい、と。そういうことなのだろうと感じました。当たることもあるけど飽くまでも余剰金の部分で楽しむべきだという発想はこれからも忘れてはならないものだと思います。
色々考えるきっかけをいただいた、いいパネルディスカッションでした。
夜は懇親会。古橋さんといっぱいお話させていただきました。KVS とヒトコトで言っても色々な着想やコダワリ点があるのだなぁと感じさせられました。「○○な処理がラクに/高速にできるように」「○○な条件の時には速い」など、今後は KVS の特徴を知って使い分けられることが必須になってくる予感です。
こんな感じで、だらだらと書きましたが、実際の私もだらだらと会場の雰囲気に身を任せてゆったりと楽しませていただいた一日でした。
お会いできたみなさん、講演されたみなさん、そして何よりもこの大きなイベントを手作りで作り上げてくれたスタッフのみなさん、どうもありがとうございました!
ぜひ来年も、、、、と言わず、こんどは(クライマックスシーズン出場を記念して)年2回開催を!
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