ジオ展2025参加

 今年も開催されたジオ展 2025に参加してきました。今年は7月2日(水)。



www.geoten.org
たぶん2026の準備ができた頃には以下のURLに移動していると思います。
https://www.geoten.org/%E9%81%8E%E5%8E%BB%E3%81%AE%E6%A7%98%E5%AD%90/2025


 今年も多くの出展者で会場が賑わっていました。外周がスポンサー(企業出展)系、内側がコミュニティ出展系という配置も、商売として聞いたほうがいいのか、楽しみとして聞いて良いのかが分かりやすくて良かったです。昨年よりも大幅に広い会場だったはずですが、それでも時間帯によっては人がいっぱい。

ここ3年間のジオ展への参加者数(出展側の人も含む):
 2023年 852人
 2024年 1,072人
 2025年 1,713人

 どんどん会場を広くしても、それを上回るペースで人が集まってくるのがすごい。2年前から「今回けっこう窮屈だったから、来年は東京ドームですね!」と言い続けていますが、本当に東京ドームでジオ展をやる日が来るのではないかと思うほどの勢いです。



 今回も私は、一応、OSGeo日本支部(OSGeo.jp)のメンバとして参加してきました。活発に活動してくださる方が多く、基本的には会場をうろうろして、時々ブースに戻ったときに手薄そうだなと思ったらブース番をしている、みたいなお気楽参加でした。皆さんありがとうございました。300枚用意したという活動紹介チラシは2枚を残してすべて配りきり、その2枚は(いろいろな情報が載っているので)実は自分も欲しかったというスタッフ(私も含む)2名がもらって「全枚配布完了!」となりました。 いや、、あと2枚だなと思った時点で、ブースの前を通る来場客に渡して配りきろうよ、と思わなくもないけど、あと2枚であることに気づくのがちょっと遅かった。 私の経験上も、300枚のチラシってなかなか配れないですよ。これはすごい場だなと改めて思うのです。

 興味を引かれるブースも多くあり、個人的にはパイオニアさんのブースが非常に印象に残りました。カーナビなどに使えるルート情報をAPIで提供するというもので、現在の交通状況も加味したルートを提供できるというから、もうこの一番大変な部分の情報もらえたら自分でカーナビ作れちゃうじゃないですか。コストとの兼ね合いではありますし、私がカーナビ作る予定もいまのところないのですが、遠い世界のツールだと思っていたものが手元に来る萌芽を感じました。
 一方で、集めた名刺の枚数がKPIになっていると思われる営業さん、とにかく名刺さえもらえば用なしですとばかりに話を打ち切って別の人に声をかける「名刺収集マシン」が昨年よりも増えている印象でした。まだ話してる途中なのに。イベント規模が大きくなるってこういうことなのかなぁと思わなくもないし、目くじら立てる程ではないですが(自分で「印象悪ぅ~っ」と思っておけばいいだけなので)、少し寂しい思いがなくもない(歯切れが悪い)。



 日中の展示会が終わった後は、同会場で、出展関係者による懇親会もありました。こちらも例年以上に多くの参加者で盛り上がり、たくさんの方とお話できて、楽しいひとときでした。開催運営のみなさま、出展仲間のみなさま、そのほか色々なお話をさせていただいたみなさま、どうもありがとうございました。
 さて翌朝からは私は、FOSS4G KANSAIに向けて大阪行きです!(大阪関西万博に行くために少し早めに大阪入り)

TechLION vol.41 参戦(登壇)

 2025年6月24日に開催された 『TechLION vol.41 〜コミュニティの終活〜』に呼んでいただき、出演者(登壇者)として参戦して参りました。
techlion.jp


 テーマが「コミュニティの終活」ということで、終わりかかっているような日本MySQLユーザ会に白羽の矢が立ったのだと思いますが、一応まだ日本MySQLユーザ会が終了するというプランはございませんので、その辺りを理解していただけましたら、この日お伝えしたかったことの半分は済んだようなものです。ということで残りの半分を・・・(と言って私の説明を開始しました(笑))。

YAPCさまさま

 一緒に登壇した kobakenさん。YAPC::Hiroshimaの主催ということで、この広島のイベントは私は「いち参加者」だったのですが、たくさんの刺激、出会い、食べ物をいただいた、印象深く大変お世話になったと感じているイベントでした(チケットの手配にお手間をおかけしましたので更に参加できたことが幸甚なイベントでした)。
 まず kobakenさんから、YAPCの歴史を紹介していただきました。私も 2015年のビックサイトでの「最後のYAPC」に参加していたので、運営側の最後にかける覚悟とも言える思いを、やはり大変だったんだなぁとの思いで聞かせていただきました。
sakaik.hateblo.jp

 今回イベントテーマは裏を返すとコミュニティの「継続」ということでもあります。そのための引き継ぎや継承、そういったところが課題となることが多いのですが、YAPCの場合は一旦完全に終わった、終わらせた、とのこと。その後改めて「やりたい」「どうしてもやりたい」という人たちで、前任者たちに助言やサポートをしてもらいながら新たに作り上げたということで、これも広い意味でひとつの「継承」の形かもしれないななどと感じました。
 私も、YAPC::Hiroshima は非常に有意義で楽しかったというのは前述したとおりですが、その後参加した YAPC::Hakodateでも同様の盛り上がりを楽しませてもらったので、もう私にとってYAPCは「デフォルト参加」イベントのひとつになったと言えそうです。(ちなみにリンクしたYAPC::Hakodateのブログは「前編」を書いたまま後編を書く時間が取れず、前夜祭までのお話しか書いていない(笑))

意外と知られていない面も

 来場者の方から、「私はPerlとはそれなりに付き合ってきたが、YAPCというのは今回初めて知った」という話がありました。いやいやあなたが知らないわけないでしょう、と思わず言いそうになったくらい情報通な方(だと私が思っている)なのですが、イイカンジにアンテナにひっかからないものというのはあり、運営者の端くれとしても、実施している広報チャンネルって意外と狭い範囲にしか届いていないのかもしれない、もっと工夫の余地があるのかもしれない、と思いました。イベントに来てくれた人たちを見ると「みんな楽しんでくれた」「盛り上がった」と感じるのですが、来ていない人(知っていれば来たかもしれない人)の存在は忘れがちだなと我が身を振り返りました。
 斯く言う私も、YAPC::HiroshimaでYAPCの復活に気づいたのですが、その前のKyotoの時にはアンテナにひっかかっていませんでした。

MySQLのお話

 kobakenさんの話に続き、私のほうから日本MySQLユーザ会(MyNA)について紹介させていただきました。自己紹介の中に入れた、noteのほうの地図(GPSロガーで取得したログ)で2時間くらい語りたくなる衝動に駆られましたが、無事抑えました(抑えてもらいました?)

ということで、noteの旅記録は以下のリンクからお楽しみください。Hakodateを含め、まだ書いてないのがたくさん。。。
note.com

 さてそのMySQLユーザ会。ユーザ会を「しっかり運営型」「のんびり運営型」に分けるとするならば、間違いなく「のんびり型」のユーザ会です。どちらのタイプも、ひとつのテーマ(ソフトウェア)に興味をもった人たちの集いという点は同じですが、そのためにお金が必要(だからちゃんと管理する仕組みを作ろう)という方向に行ったか、お金をかけない範囲やできる範囲でやりたいことをやろうという方向になったのかの違いと言えるでしょう。
 「のんびり型」と言っても、存在意義は一応あるのだというお話として、内向き、外向きの両面から紹介し、続いて、課題と感じている点をいくつかお話して私の発表パートを終えました。発表資料は以下に公開しているので、よかったらご覧ください。

speakerdeck.com

場を作る、空気を作る

 今回出演してMCのお二人、kobakenさん、来場者の方々とお話させていただいて感じたのは、みんな「場を作ることが大好き」ということです。場、空間、雰囲気、色々な言い方ができますが、その空間で楽しんでくれる人がいて、何かの出会いがあったりきっかけになったりできたら、めっっっっっちゃ嬉しいよね、という点で、ビンビンに共感しました。 来場の方も何らかのコミュニティに積極的に参加したり運営されたりしている方も多く、みんなヒトコト持っているよねぇ、というのが会場からの積極的な発言からも強く感じました。難しい面もあるけど、楽しいんですよね、コミュニティ運営やイベント企画。
 

閉じる予定はないけれど

 今回のイベントテーマは「終活」。実際にコミュニティを終わらせるとしたら、と思いを巡らせました。静かに終わらせても良いのだけど、上に書いたような感覚を持っている人たちですから、たぶん「コミュニティを終わらせるよ」と決めた途端に、逆説的ですが血が騒ぐのだろうなと感じました。つまり、「最後であることをネタとして、どんなこと(イベント)をやってやろうか」という感じですかね。何かをやりきってクローズしたいという思いとも言えますし、やりきるとかそんな感覚さえなく「最後なら当然なにかやる」という感覚かもしれません。MyNAの場合はどうなるのかな。考えた挙げ句、こぢんまりと(10人かそこらで)飲み会やっておしまいって感じなのかな。私がそれまでスタッフをやっている保証もないのですが(と言えるくらい新陳代謝したいところです)。あ、終わる予定があるわけではありません(2度目)。

前提の相違

 パネルディスカッションの最後になってからようやく、MC法林さんと私とでそもそも今回のテーマに対する前提が異なっていることに気づきました。「どう残すか」というテーマ。残したい人がいれば残せば良い(そしてその方法を今回語られたように検討していく)し、そこまでの熱量やこだわりがなければ(私としては「規定値としては」)頑張って改めて残す必要はない、というのが私の発想でしたが、どうも法林さんの話は「当然残すべき。ではその方法は」というところがスタートとなっている印象を受けました。一歩前の「そもそも残す "べき"ものなのか」という議論がないまま残し方の話になってしまったので、ちょっとその点は議論が一足飛びになってしまったかなという印象です。
 活動している中で、デジタル、紙を問わず多くの商業記事も出されているでしょうし、そういった記事が消えることもある。それらの中で残っているものがあればそれで良いし、消えたらそういうものだという判断は、確かに寂しさを感じる部分はありますが「まぁそういうもん」だと私は思っています。その中でも自分達の思いとして、あるいは何らかの義務感のあらわれとして「残したい」というものがあれば、その思いを満たすための手法を検討するという形かなと。
 といいつつ、私も「昔あったあの活動」に対する懐かしさから、最近実験的に(情報を見せるだけとして)サンプルで復活させたページがあるのですが(笑)。これは自分ひとりの活動とは言えども、ファイルをちゃんと保持していてよかったな、とは思いましたね(Bassoonという楽器の、おそらく日本最古の部類に属するページです: http://bassoon.japansite.net/ )。法林さんの「残したい」という思いは、こういうことなのかもしれません。

 あと、書いていて気づいたけど、もしかしたら「自分たちが作り上げてきたコミュニティ」であるものと「先人たちから受け継いだコミュニティ」とで思いの差なのかもしれません。だとすると、これは逆に、自分達が下の世代に引き継ぐ際にも発生してしまう感覚となる可能性もあり、もし引き継ぐことがあるならば「そういうのは気にしなくて良いよ。あなたたちのコミュニティだよ」と伝えることも必要なのかな、といま、思いました。

パネルテーマ

 パネルディスカッションでは9個のテーマが用意されていました。直前ではありましたが事前にテーマについては連絡をいただいていたので、一応色々考えて行きました。・・・がテーマすべてを会の中で取り上げたわけではなかったので、さくっとここでコメントしてみたいと思います。

テーマ:コミュニティに参加してきて良かったこと

 その分野に関する知識が増えたこと。自力と他力があるのですが、運営の場にいることで入ってくる情報量が増える。これが他力。一方、ひとから色々聞かれることが増えたり説明に立つ機会が増えることで、もっとちゃんと理解してお話したいなと思ったりして、意識的に他の分野よりも情報収集や学習に力が入る面もあり、これが自力。
 あと、コミュニティ運営していると、意外と「肩書き」が便利。イベントではじめて会った人にでも「MySQLユーザ会の運営やってます」で、なんだか相手が納得してくれた感じがするのと、とりあえずラベル付けして覚えてもらいやすくなったというのは得しているかな、と感じることがあります。

テーマ: コミュニティの継続に必要な要素は

 「好き」と「場」

テーマ: 文化とスキルの継承

 難しいテーマです。より若い世代が動いてくれる場を作れるとして、基本的には(これも逆説的ですが)経験ある年寄り連中が伝えすぎないことが大切かなと私は感じています。聞かれれば答えるし、依頼されればヘルプするという関係。 率直に言うと若い人たちの進め方は、ほんと段取りだったり手続きだったりがなっていなくて、見てられないことも多いんですよ、、、でもそこで自分が経験あるからと「あれはこう、これはそうするべき!」みたいなことを言い出すと、いつまでも自分で考えられない。継承するべきはノウハウではなく「思い」「空気」なのかなと思うのだけど、これも突き詰めると難しい。人にも依るし、そのコミュニティの空気にも依る。なので便利なことば「ケースバイケース」登場。 ほどよく甘えてくれる(聞いたり頼ったり)若手と、節度を持ってサポートする年寄り、という関係ができれば理想なのかもしれません。

テーマ:もしこれから新しいコミュニティを始めるなら

 企業主催型コミュニティ、企業支援型コミュニティ、ゆったり型コミュニティとある中で、手弁当での一定規模のコミュニティ運営はもう終焉を迎えていると感じます。なので、もし今後新しいコミュニティを作る機会があるならば、動いた人が動いたぶんに見合う、もう少し具体的に言うと、そのスキルの人がその時間かけたことに十分に見合う報酬が得られる、もうほとんど企業みたいな感じですけど、そういうコミュニティになるのかな、と予感しています。そういう「技術コミュニティ」、アリですかね。みなさんの意見もここは聞きたいところ。 企業が自社の儲けのためにやってる技術イベント、というだけになっちゃうんですかね、こういうのは。。
 会場でも出たけど、事業会社抱えて2億くらい儲けを出して、それでコミュニティ運営しちゃうみたいな「コミュニティ運営やるために一儲けしようぜ」みたいなのも面白いかもしれないですね。やるときは、とりあえず声かけてください(笑)。

テーマ:コミュニティの残し方

 「残し方」というテーマには個人的に思うところはない。必要なものなら残るし、YAPCみたいに再興する人も出てくる。残すのが大変になっている状態のときに無理矢理延命のようなことをして残すという発想は私にはない。たぶん消えるのみ。 ちょっと書き方が堅いな。「必要ないなら、なくなるんですよ(じたばたしない)」という感じですかね。

テーマ:コミュニティの成長とは

 様々なイベント等の運営経験を通して、コミュニティができることが増えてくると感じます。たとえば「○人規模の会場をおさえる」というのも、コミュニティとして経験がある(経験がある人がいる)のとそうでないのとでは大きく違う。一方で技術要素(コミュニティで語られる話題)としては、成長しちゃいけない面というのを個人的にはすごく意識しています。MySQLで言えばコミュニティで声を出してくれる人の興味関心は最新機能だったり、よりハイエンドな環境での負荷対策だったりして、今更 my.cnfの書き方とかインストール方法などの話題はほとんど出てこないのですが、今からSQLを学ぶ人、初めてMySQLをインストールする人たちにこそ積極的に参加してほしいし、情報発信してほしい。・・・・という思いを、うまく運営や企画に載せられていないのは課題です。。(今やっている Qiita Tech Festa 2025 のテーマ「【あなたの】はじめてのMySQL」は、そんな思いを乗せたものです)

テーマ:コミュニティメンバとの距離感

 イベントで語ったとおり「つかず離れず」。あくまでもそのテーマに関して興味を持ったから集まっただけ、一緒に活動しているだけなので、それ以外の例えば一緒に映画を見に行くとかバンド組むとかは、もちろん意気投合しちゃってそういうこともやるというのを否定するわけではないけど、基本的には不要というか、別の話だと思っている。
 自分の得意な部分をちゃんと知っていて、お互いが得意部分については「それ、私がやるよ」と言う、逆に「自分はそれ苦手です」と言える距離感、という感じですかね。ちなみに私は、飲み会とかのお店を予約するのが超絶苦手です(「えいや」でお店を決められないので、検索しまくったり調べまくったりして時間がかかりすぎてしまう)。

テーマ:コミュニティを辞めようと思ったことは?

 ある。 自分の至らなさが原因のお恥ずかしい話なのですが。。。
イベントの企画準備や出展などで大変な時に「みんなももっとやってよ!!!」と思わなくもないのですが、そもそも「これをやってほしい」って依頼をちゃんとしていないし、あるいは各地方のOSCに行ってほしいと言っても、それこそ経済的、時間的事情あり難しい人も多いです(これに関しては私だってかなりの無理してはいるのですが(笑)。でもそれは私が「やりたくてやっている」ことであることを忘れてはいけない)。
 ユーザ会としてこういう発信をしたい、こういうことをやりたいと思ってもそれを実現できる環境にある人はほとんどいない中で、それを「やらせてもらっている」という事を、忙しすぎると忘れてしまうのですよね。。お恥ずかしい次第。逆に「もーやだ」と思っちゃうような事であれば、やるよと言ってはいけない、という「ゆったり系力」をもっと発揮せねば、といったところです。

テーマ:コミュニティの閉じ方(解散)

 イベントの中では、閉じる際にそれまでの活動をどう残すか、というのがテーマとなってしまいましたが、このお題に沿って答えると、「静かに終了宣言して、サーバとかドメイン消して(契約をどうするかは課題だけど数年間は今まで通り個人負担で維持して)、活動が終わるのだろうな」というのが私のイメージ。前述したとおり、「終わる」をネタにして最後になんかイベントやってやろうか、という思いはありますが。
 一方、データについては、うちはメーリングリストの投稿履歴が一番の資産だと思いますが、これもそれぞれの投稿者のものという観点からは永久保存的な扱いはなく、サイト消滅とともに消えるのかなぁ。 技術的ノウハウについては、サイトよりもむしろ書籍という形で残している(「MySQL徹底入門」は一応「日本MySQLユーザ会」も著者に入っているのです。もちろんユーザ会さんは一文字も書いてくれないので、著者に名を連ねる人たちで書いているのですが)ので、やはりそれ以上に頑張って「残す」作業はしない気がします。
 もし、何らかの思いがあって閉じることがあるとすれば、その時の思いは伝えたいかもなぁと漠然と思っているので、記事にしてくれるサイトがあればインタビュー企画などを提案することはあるかもしれませんね。なお、当会をクローズするという予定は今のところ一切ありません(3回目)。


まとめ

 今回 TechLION にお誘いいただき「終活」というテーマについて考えるきっかけになりました。 あ、MySQLユーザ会をどうやって終わらせようかな、と考えているわけではないので、改めて強調しておきますよ(4回目)。
 また、規模は違えども「イベントという場」を作る思いや、そこで様々なご縁が発生することが嬉しいという思いを共有できたのが、非常に嬉しかったです。
ご挨拶させていただいたご来場のみなさま含め、引き続きよろしくお願いします。


追記

 Twitter(X)で結構いいこと言ったので、こちらにも貼っておきます。


ということで今日からのキーワードは「楽しくマイエスキューエる🐬」

『MySQL徹底入門 第5版』本日発売(6/16)

お待たせしました。第4版から約5年。最新版のMySQLに対応した『MySQL徹底入門 第5版』が本日発売となりました。


 著者の一人として「私も待ち望んでいました」というと変に感じる人もいるかもしれませんが、多くの仲間たちと執筆しているので、自分の担当部分以外では「へぇ、そんなところも変わっていたのかぁ」という発見があったりして、本当に、私も待ち望んでいた最新情報満載の一冊となっていると思います。

 ご存じの方も多いと思いますが、前版で対象としていたMySQL 8.0 は、同じシリーズ(マイナーバージョン)である 8.0.x のxが上がるごとに機能が追加されたり変更されたり、中には互換性のない変更もあったりと、非常にアグレッシブかつエキサイティングなバージョンでした。平たく言うと、データベースを安定運用したいユーザにとっては、気軽に(マイナー)バージョンを上げることもできないという、はた迷惑なバージョンとも言えました。第4版が「8.0対応」を謳って出版されたあとも、同じ8.0なのに記述内容が最新の状態と異なる部分も出てきていました。
 そんな中で発表された、「LTSバージョン」の発表。「進化させるバージョン」と「安定運用のためのバージョン」を分けてリリースするという方針で、「MySQL徹底入門」を改定するならまさにこのタイミングだろう!とプロジェクトが動き始めました。今回の「第5版」は、「MySQL 8.4 LTS対応」ということで、おそらく8.4は8.0の時のような精力的な()挙動の変更は行われないことが期待されており、8年間のサポート期間(2032年まで)のあいだ使える一冊となってると言えるでしょう。
 といいつつ、2年ごとに新しいLTSが公開されるので、来年にはMySQL 9.7LTSが、2028年には10.7LTSがリリースされるので*1、そのたびに本書を改訂するのかどうかは、今のところなにも決まっていません。著者陣の体力の面もありますし(この5年の間に著者の平均年齢も5つ上がりました)、出版社が企画を通してくれるかという面もあります。後者は皆さんの声が非常に大切なので、応援してくださる方は、ブログやSNS、各種サイトでのレビューや評価などで、出版社に「本書を待ち望んでいる人がこんなにいるんだ!」ということが伝わるようなご支援をいただければ幸いに存じております。(ついでに宣伝すると4月に出した私の「データベースエンジニア養成講座」についても同様に応援いただけると嬉しいです!)


 さて私も、まだしっかりと理解できていない章があるので、この本を読みながらMySQLの勉強をすることにしますか。





データベース自体の入門者には、4月に出版した「データベースエンジニア養成講座」もお勧めします。


*1:バージョン番号は現時点で公開されている「予定」

『位置情報を扱う人のための 実践QGIS』(6/21発売)

 6月21日発売予定の、『位置情報を扱う人のための 実践QGIS』(井口奏大著;秀和システム)を 一足早く ご恵贈いただいたので、紹介します。

もくじと第一印象

 もくじは以下のようなもの。GISQGIS、そして位置情報を扱うために知るべき「座標」「測地系」などの基礎知識といった基本情報を最初に習得し、その後QGISの具体的な操作に入っていくという構成です。私はQGISの本をすべてチェックしているわけではありませんが、これまで何冊か拝読してきたQGISの本が「ユーザ寄り」だとすると、本書は「開発者寄り」の色が強いように感じました(特に後半)。個人的には「この視点での本を待っていた!」という気分です。
 開発者、という言葉を聞いて「じゃぁ自分は対象じゃないな」と思う人がいるといけないので補足すると、視点がやや開発寄りであるというだけで、開発者的な知識を持たないと読めないというわけではありません。むしろ今までの本とは少し違う立ち位置からの説明に「そうだったのか!」とわかることがある気がするので、そういう方にもお勧めしたい一冊です。

■もくじ:
第1章 GISとは
第2章 QGISのインストールと起動
第3章 GISデータを知る
第4章 QGISでデータを扱う
第5章 座標参照系(CRS)を学ぶ
第6章 地図の出力・印刷レイアウト
第7章 自動化・Pythonによる機能拡張
第8章 ハザードマップを作る
第9章 紙の地図をGISデータ化する
第10章 法務省登記所備付地図を利用する
第11章 衛星データを活用する
第12章 ベクターデータによる分析を行う
第13章 地形解析の手法を学ぶ
第14章 点群データの取り扱い

多岐にわたるデータの扱い

 本書では、QGIS上に点(ポイント)や境界線などのデータを表示したり色分けしたり等の基本操作に留まらず。幅広いデータの取り扱いを紹介しています。
点データ、境界データ、航空写真からはじまり、今話題の法務省登記所備付地図XMLデータ(MOJXML)を著者の会社で作ったプラグインを使って読み込む方法、衛星データ(ラスタデータ)を扱う方法、更には点群データの取り扱いまで。すべてのデータではありませんが、一部のデータでは、こういった書籍に掲載したりする際の許諾の捕り方にもさらりと触れたりして、そういうちょっとした所でも実用的、実践的な内容です。
 中でも、個人的に目を惹いたのは、いわゆる「紙地図」をQGISで扱う方法の解説でした。必ずしも正確な形で描かれていない「紙地図(実際は画像ファイルだったりPDFで公開されていたりしますが紙地図と総称しておきます)」を、いくつかの「特徴点」を指定することでQGIS上で実際の地図に合うように変形して表示してくれる機能です。この機能を使うためだけに本書を読んでも十分モトを取れる人たちも、結構いるんじゃないかな。

 また、画面上でできあがった地図を印刷用にレイアウトしたりWebで公開するためのファイルとしてエクスポートしたりする機能の紹介は面白いと思いました。

要望

 私のようなモノグサは、本書に掲載されているURLを打つのでさえ億劫になってしまいます(だめ)。井口さんの個人ブログ(本書を紹介するブログなど)で良いので、章や節ごとに、主なURLのリンク集を公開してもらえると、ブログを開きながら本書を読み進める助けになって嬉しいかなと思いました。(直リンでなく上のレイヤへのリンクのほうがふさわしければ、そのように解説付きで掲載するなど)
 私だけでなくみんな([誰?])も助かると思うので、ご検討いただければ幸いです。

まとめ

 『位置情報エンジニア養成講座』『位置情報デベロッパー養成講座』でGIS分野での執筆に定評のある井口さんの3冊目の本ということで、ご存じの皆さんの印象のとおり「まず間違いない一冊」と言えると思います。私もひととおり拝読して、すべてを一遍に理解できたとは言いがたいですが、どの章も丁寧に、必要な情報を添えて具体的な解説をしてくれているのが印象的でした。
 Excelを使うように気軽にQGISを、という著者の思いが詰まった一冊と言えるでしょう。


既刊:


「データベースエンジニア養成講座」等出版記念イベントを開催してもらいました

 本を書いたけど、そういえば記念イベントとか全然企画していないなぁとボヤいていたら、木村明治さんが、共通の知人でもあり最近も何冊かを出版されたミックさんと合同で、お祝いの会を開いてくれました。

ミックさん坂井さんDB本出版記念イベント
ミックさん坂井さんDB本出版記念イベント - connpass



 こういう形になれば主役は、というか、来てくれる人のお目当ては当然ミックさんでしょうから、「虎の威を借る狐」よろしく「こんなにミックさんの本の査読をさせてもらってます!」というブランド(?)を披露しました。あとは、この本で伝えたかったことを、内容そのものではなくIT業界での学習者をとりまく背景の話を中心におはなしをさせていただきました。

speakerdeck.com


 ミックさんと私で概ね20分ずつ講演したあとは、交流会モードへ。たくさんの方とお話できましたが、特に、こういったオフライン会合での「出会い」の価値を高く評価している私にとっては、こんなやりとりがあったことが、もうこの場が存在してよかったなと思える最大の出来事でした。



ざっくばらんに情報交換をし、はじめての人と人がつながり、、、という時間はあっという間に過ぎ、散会となりました。
お越しくださったみなさん、主催してくれた明治さん、一緒に主役を演じてくれたミックさん、ありがとうございました。








紹介されたミックさんの本のうち、これは揃えておくといいぞ、と個人的に推す2冊。

OSC2025 Nagoya参加

2025年5月31日(土)に、愛知県は名古屋市で開催された「オープンソースカンファレンス2025名古屋(OSC2025 Nagoya)」に参加してきました。
event.ospn.jp



 OSC名古屋に参加するのは7年ぶり。前回は知る人ぞ知る「陣屋」に行きたくて名古屋に来ましたが今回は帰路のルートを工夫するという楽しみを以て参加しました。
名古屋は、懇親会終了後の新幹線に乗っても千葉の家に帰れるということで、いつもは後泊なしで参加していました。ちょっと慌ただしいなぁという感覚もあったので、今回は後泊をすることにしました。結果としては、懇親会終わって名駅にゆったり戻ってきても十c 分に新幹線に乗れる時間だったことと、みんなとまるところがバラバラで、名駅付近で2次会的なものがなかったこと(ひとグループあったようなのですが入り損ねてしまいました)もあり、やっぱり次回からは当日帰りでいいかなーという知見を得ました(今回は翌日に予定を入れてみたので、夜ゆっくり休んで翌日に備えることができましたが)。

展示

 今回も、日本MySQLユーザ会として展示を行いました。OSGeo日本支部のブースも隣にしてもらいましたが、そちらはしっかりとブース運営してくださっていたので、特にお手伝いすることもなく(むしろ、書籍「位置情報エンジニア養成講座」の隣に拙著「データベースエンジニア養成講座」を展示していただいたり、お世話になりました!)

 ブースには多くの方が話を聞きに来てくださりました。私が最近出版したデータベースの本が話のきっかけになったことも多かったので、特にMySQLに限った話ではなくデータベース一般の学び方やお悩み相談という感じの話題も多くなり、お役に立つ情報を提供できたのではないかと思います。「聞ける相手が普段まわりにいない」という方も多いので、OSCなどのイベントでそういう情報に触れていっていただけるのは、嬉しいものです。

学び

 他のブースでも色々おしえていただきました。
 最近Proxmoxを使い始めまして、私の目的は「手元に、ちょっとしたことを試せるubuntu serverを気軽に何台か立ち上げたい」というだけなので、その目的に於いてはProxmoxは非常に手軽で便利でしたが、何点か「こんなことできたらいいのになー」と思ったことがあり、それをクラスアクトさんのブースで教えていただけました。まさに「根掘り葉掘り」訊ねるようなやりとりでしたが(でも質問の内容はたぶん浅いw)、打てば響くように説明していただき「そういう機能はない」という話も含め(できないことがわかることも重要)、大変ためになりました。ホスト側でコマンド操作という手法があることも教えてもらい(今までGUIでしか操作していなかった)、その後試してみたので、これはまた別途ブログ書きたいと思います。
 Future Versatile Groupさんのブースでは、「おうち内のネットワークでこんなことしたいんだけど」という相談に乗っていただきました。「そのマシンから外に出る必要はあるのか」「ここからこっちを見える必要があるのか」など必要な情報をヒアリングしていただき、知りたかった情報を得ることができました。
 PostgreSQLユーザ会のブースでは、セミナーで発表された「WSLでPostgreSQL」の内容を詳しく聞かせてもらいました。WSLでサービスを使えるようにして、窓がなくても常時WSLが動いている状態にして、実現しているようです。MySQLでも同じ事ができそうなので、これはやってみたい!と思いました。
 こんな感じで、OSCに参加している最中なのに夕方には「はやくおうちに帰りたい~」と思ってしまうほどの楽しく充実したOSCなのは久しぶりでした。(逆説的ですが、おうちに帰って検証したい、という意味です)

出会い

 久々に会えた人も多く、その意味でも参加してよかったなぁという名古屋でした。比較的名古屋近くだけどちょっと距離があるから来てるといいな会えるといいなと思っていた大学の同期や、四国のOSCでお会いした同窓(10個くらい下)の方とも再会。RubyKaigiでご一緒させていただいて以来の再会や、昔からの勉強会仲間の方、既知の方から新しい方を紹介していただいたり、逆に紹介してみたり、「オフライン」であることのメリットが最大に感じられたOSCでした。 
 

道中

 今回のOSC名古屋は同日朝に早起きして(4時起き!)新幹線で名古屋入り、一泊して翌朝は長野方面を経由して帰るというプランをしていました。古くからの知人がその辺りのエリアで乗り鉄をやっているなぁとSNSを見ていたのですが、なんと長野駅から同じ電車(しなの鉄道)に乗ることが判明。ホームにて久々の再会を果たしました。ほんと「再会のOSC」です。 全席指定の列車だったのでそれぞれの席につきましたが、いやはやこんなこともあるのかとその偶然に驚きました。ちょっと嬉しかった。(やや珍しめの列車ではあるので、その列車を狙って乗るというのはなくはない話ですが、それにしても・・・)
 帰路の模様は改めてnoteにでも書こうと思います。

今年のその他のOSC

 今年はOSC参加が少なくなりそうです(当社比)。ちょうど今年は各地FOSS4Gの開催が活発になり、時期が重なったり、場所が重複したり(そう、いろんな場所に行きたいのです!)しているので。 いつも各地で待ち受けてくださっているみなさん、すいません!またいろんなところで逢いましょう。東京にもお越しください!


日本水準原点一般公開2025

今年も、水準原点標庫の中にあるご神体(原点目盛)が公開されたので、見に行ってきました。今年はタイミング合わないかなと諦めかけていたところ、原因(ミーティング)を夕方以降に設定させていただけて、なんとか来ることができました。ご協力ありがとうございました。


昨年のブログ。
sakaik.hateblo.jp

初めての人もたくさん

 6月3日の「測量の日」の関連イベントとして(コロナ期を除いて)毎年開催されている「一般公開」。普段は閉まっている標庫のフタが開いて、中をみることができるという、1年に1回だけの日です(近くの電子基準点の中身も見せてくれたり、近くにある予備の点の「四角いマンホール」を開けて中身を見せてくれたりもします)。こういうのをわざわざ見に来るくらいだから、好きな人、詳しい人が多そうな気もしますが、近くで話を一緒に聞かせてもらっていると案外そうでもない。油壺からココまで高さを測っていることに驚いていたり、電子基準点を初めて知ったり、という人も結構多い。地理地図測量への「はじめての体験」を提供できていて、そういう点でも本当に良いイベントだなぁと感じました。
 個人的には「ここが日本の高さの基準(原点)なんですよ」という話に加えて、「ここ、法律(正確には政令)でちゃんと決まっている場所なんですよ。この"水晶板"とその線についても」というお話は強調したいところ。「法律で決まっているブツ」って結構スゴイと思うんですよね。

測量法施行令

第二条 第十一条第一項第四号に規定する日本水準原点の地点及び原点数値は、次のとおりとする。
一 地点 東京都千代田区永田町一丁目一番二地内水準点標石の水晶板の零分画線の中点
二 原点数値 東京湾平均海面上二十四・三九〇〇メートル

説明が親切

 毎年、地理院の方が結構たくさん(少なくとも6人よりは上)来て、1日中、来訪される方の対応をしてくださいます。訊ねれば色々教えてくれるし、1日何回か、マイクを使ってみんなに説明してくれるので、タイミング合えば聞くと様々な情報を得ることができます。本当にありがたいことです。時々、自分の話を聞いて欲しいだけのご老人に絡まれて(全然測量と関係ない話であることが多い)たいへんそうだなーと思いますが(笑)。
 中の人とお話しできる貴重な機会なので、教えてもらいたいことがたくさんあったのですが、誰に聞くのがいいか迷っているうちに、引っ込み思案な私は今年は聞けずに帰ってきてしまいました。

ちなみに特に知りたかったのは、次の3点:

  • "JGD2024" にもEPSGコード(SRSコード)が振られることになると思うが、誰がどう申請するのか。地理院さんがやってるの?
  • 4月から正式に始まった "新しいジオイド"により標高が決められるようになったが、水準原点の位置づけはどうなる? 新ジオイド情報とGNSSの値から、この場所の24.3900メートルが正確に出る?油壺からの測量はこれからも続く? 今後のジオイド情報の更新予定は?などなど
  • GPS機器(Spresense)でログを取ったところ「動いている時のほうがポイントが安定(進路がブレない)」「信号待ちで停まるとポイントがあっちこっち飛ぶことがある」「特にRの小さいカーブを高速で曲がったときなど、ログ(軌跡)が膨らみがちなように見える(気のせいかもしれない)」などなど。受信情報からポイントを決めているだけでなく、今までの進路を元に移動平均的なものとか予測位置みたいなものが使われいるのかも、と想像したのだけど、そんなことある?とかとかのGPS知識


 説明パネルもいっぱい出されていて、たぶん初見ではノーミソ溢れるくらい情報たくさんです。

公開されるもの、見ることができるもの

日本水準原点標庫とその中身

 標庫自体は公園の片隅に存在しているので、いつでも見ることができます。「この日」が珍しいのは、中身を見ることができること。
 
普段は閉まっている前のフタと後のトビラが開放されます。前のトビラの中には石の中に埋め込まれた水晶板。うまく写真が撮れてませんが、水晶板にはメモリがついていて、真ん中に「零分画線(ゼロ)」があります。少し離れたところから望遠鏡のような水準系で覗いて使用するので、上下にある 1,2,3...のような数字は逆さまに描かれています。

後ろ側のトビラもご開帳。

背伸びしてみると、表側の小さなトビラを見通すことができます。芯となる柱の上に六角形の石がありその上に水晶板が埋め込まれている石が乗っていることがわかります。

電子基準点

 すぐ近くに電子基準点「東京千代田」があります。電子基準点には「これが原点です」のようなものはないので、全国に1300ほどある電子基準点のなかのひとつ、という位置づけのものです。

 こちらの電子基準点も、普段は閉まっているフタをあけて中身を見せてくれます。商用電源→バッテリー駆動や太陽光発電による給電、複数キャリアの通信回線での常時データ回収→一定期間(数週間以上)この中にもデータ保存、といったようなバックアップ体制が何重にも施されています。「大きな装置がいっぱい入っているなぁ」と感心して見ていると、一番大きな体積と重量を占める2つの黒い物体は、バッテリー。

 普段はフタが閉まっているので、全国にある電子基準点を見に行っても大概、このフタを見て満足して帰ってきます。特徴的なのは「No.」の部分くらいですが。

周囲の一等水準点(引照点)

 日本水準原点のまわりには5つの一等水準点があります。「引照点」または「付属点」と言って、いわば原点のバックアップのような役割も持っています。甲乙丙丁戊の5つあります。多くは地下埋設で「四角いマンホールのフタ」の下に隠れていますが、この日だけフタを開けて中身を見せてくれます。

 原点標庫の真っ正面に位置します。ここだけフタをあけて中身を見せてくれました。


標庫を背にした時に右斜め前のあたりにあります。

 標庫を背にして標庫前に立った時に真左に位置する場所にあります。コロナ前の一般公開日にはこちらのフタが開けられていたのですが、人通りが多い場所でキケンということになったのか、最近ではこちらではなく甲がご開帳されています。

 ちなみに6年前の丙ご開帳の時の写真。甲もそうですけど、フタの四角と水準点の四角が合っていないんですよね。理由があってこうしているのかなぁ。
→【追記】地図と見比べてみたのですが、もしかしてカドが東西南北を向くように作られている??

 標庫を背にしたときに左斜め後ろの斜面のずっと先にあります。
「標庫に対面して左側の壁面」を背にして見た時の風景です。あそこです。

 5つのうち、これだけ地下埋設ではありません。「よく見る水準点」の形をしています。

 標庫を背にしたときに左斜め後ろのあたり、階段を降りていって、車道のほうに向かって歩いた出口付近左側にあります。戊は以前は憲政記念館の建物の真ん前にあったのですが、憲政記念館の工事のために3年ぐらい前にこの場所に移転されました。移転作業(物理)をしたり、移転作業(測量)をしたりしているところ、見たかったなぁ。特に埋設しているところとか。

出会いの場でもある

 「意外と初めての人も多い」と書きましたが、そうは言っても、やはり本当に好きな人も多く訪れるのがこの一般公開日。来場者の方と楽しいお話をさせていただく「一期一会の出会いの機会」となることも数年に1回ですが、あります。印象に残っているのは6年前にお話した高校生で、「学校が午前だけだったので急いで来ました!」と。とても詳しい子で、そうか6年経つと社会人になっていたり大学院に進んだりしているのか、今も地理地図測量を面白いと思ってるかな、専門家になっちゃったりしているのかな、などと思いを馳せました(基本的に連絡先の交換とかはしない。だって怪しいし・・・(笑))。
 今年もひょんな事から来場の方とお話する機会を得ました。話してみると私と同じ「色々見に行きたい組」の香りがして、また超絶に聞き上手な方だったこともあってベラベラ話してしまいました。 たぶん全国の東西南北端の話とか、基準点の話とか、東経135度の話とか北海道の「北緯」モニュメント達の話とか、面白がってもらえそうだなと思いつつ、いきなりいっぱい話しても惹かれるので(少しだけこれでも)自重しました。自重、、、できていたのかな・・・w
 いろんな資料を公開してるとお伝えしましたが、とりあえず入り口はこの資料が面白いかもしれません(speakerdeckを紹介しましたが、slideshareのものは結構docswellのほうに移していたので、そちらのリンクを)。
www.docswell.com
note(https://note.com/sakaik)のほうにも色々書いているので、中には面白い記事があるかもしれません。三角点だけでなく他の情報も多いのでノイズ過多かもしれませんが。。。。(今は、2年前に巡った「東経135度線めぐり」関連の話を、時間見つけて書いているところです)
 そんな感じで、楽しくお話をさせていただきました。ありがとうございました。

まとめ

  • 水準原点一般公開楽しかった
  • 水準原点一般公開楽しかった
  • 水準原点一般公開楽しかった

 そういえばレベルで覗かせてもらえる年もあったけど、今年はなかったな。
いつか、一般公開以外の日でご開帳されている時に居合わせてみたい。点検とか油壺からの測量とかのときに開けている筈なので、「使っているところ」を見てみたいところです。こういうのを最近は動態展示って言うんでしたっけ?(違うw)


 会場を後にし、いつも通り「だって さくら だもん」とかブツブツ言いながら桜田門駅から帰りました。この後、3時間予定だったミーティング&ディスカッションが4時間半近くになるという、双方併せて大変充実した一日となりました。



おまけ。
ルノワールも描いた水準原点(嘘)。

エッシャーといえばエッシャーな感じがしないでもない筆致。

マグリットらしい独特な孤高の存在感。みんな水準原点標庫が好きだったんだなぁ(嘘)。