三等三角点稲佐山

南島原ITキャンプ2023に行く道すがら、長崎駅から稲佐山に立ち寄ってみました。目的は山頂にある三角点。

久々の稲佐山

 前回来たのは、冬場でロープウェイが点検停止期間中だったのにガッカリしてタクシーを呼んでの訪問。2009年のことだったようで、このときは、たまたま私のツイートをフォロワさんがご覧になっていて、数度のやりとりの後に山頂で会ったのでした。今思うと、彼が乗ってきたタクシー(少し見て帰るつもりなので待たせていたとのこと)に同乗させてもらわなかったら、私はどうやって下まで降りるつもりだったんだろう(笑)。

 今回は南島原へ向かうレンタカーがあったので、車で山頂まで行きました。中腹の野外音楽堂付近から上は有料区間(と言っても30分あたり100円かそこら)。今回は平日日中ということもあってスムーズに入れましたが、シーズンの特に夜はまず無理(収容台数40台程度)だと思います。

三角点はどこにあるのか

 山頂にある三角点。実は知らないとなかなか見つけられない場所にあるのです。
下の写真は山頂の駐車場から展望施設方面を眺めたところ。右側にこんもりとした丘があって、怪しげな階段がありますね(ハの字になるように、この向かい側にも階段があります)。ここを登っていくのです。山頂に到着して、きれいな景色がいっぱいある中で、わざわざこの怪しい階段を登ろうとは思いませんよね。
あまり人が通る場所ではないので、クモの巣があったり虫がいっぱいたりするので注意。

三等三角点稲佐山

 階段を上った先にあるのは、三等三角点「稲佐山」。ご存じな方のために解説すると、手前にある三角形(四角錐)のものは三角点じゃないですよ。その奥にある四角柱のオブジェが三角点です。

稲佐山 三等三角点」「標高 333メートル」「北緯32度45分00秒 東経129度51分06秒」と書かれています。ただしたぶんこれ、TOKYO測地系日本測地系)の値で、JGD2011(世界測地系)では

  • 北緯 32°45′12″.1467
  • 東経 129°50′57″.6678

というのが正確な値となります。ちなみに標高は 332.92m。すぐそこの港に東京タワーを持ってきたら、ちょうど目の前にタワーのてっぺんがあることになりますね。

稲佐山三角点ギャラリー

 この立派なモニュメントで守られた三角点。何枚か写真を撮ってきたので堪能ください。






三角点・基準点の旅へのおさそい

 いまは電子基準点の設置が進んでいて、こういった石の三角点は今後ほとんど増えないものと思われます。日本の地図を作ってきた重要な石の三角点。お近くでみかけたらぜひ大切にしてもらえたらと思います。 私は「気軽に行ける三角点めぐり」をテーマとしているので、車や公共交通から降りてから3分以上歩くようなところには行かないのですが(笑)、山登り、山歩きなどが好きな方は山頂付近で目にすることも多いと思います。ぜひ旅の思い出に「大切な石なんだなぁ」と眺めてあげてください。


なお、稲佐山山頂には漫画「弱虫ペダル」のデザインマンホールもあるので(2023年5月現在)、訪問される方は合わせてお楽しみになれることでしょう。
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